フウカが好きなのは誰ですか? ページ29
フウカside
フ「い、いや何やってんのっ!?」
チ「何って見て分かれよ。」
フ「分かってるけどさっ!」
チ「…何かご不満でも?」
さっきからずっとこの調子。
『何故か』抱えられているあたしはこんな状況が恥ずかしくないわけもなく、顔を真っ赤にしながら抵抗していた。
(ご不満なんてない…だけど恥ずかしい!)
チトセはそんなあたしを見てか、ニコリと王子サマスマイルで微笑む。
(くぅ〜っ!コイツにこんな仮面笑顔を向けられる日が来るなんてっ!)
腹が立って全力で睨みつける。
と。
チ「…嬉しかった。大好き、なんて滅多に言わないフウカの口から聞けて。」
そう言ったチトセが怪しく笑ってあたしの頬に触れた。
何何、何だ急にっ!
てか片手はあたしを抱えて、片手は頬に触れるとか、器用だなおい!
固く目を閉じていると、チトセがそっとあたしを地面に下ろした。
座り込んだまま、何も出来ずそのままジッとする。
しばらくしてコツっと額が熱を帯びて、心拍は急激に上昇した。
「…目、開けて。」
「い、嫌…。」
かすれ声で拒否すると、低い声であたしの心をもろとも掴んでくる。
「開けて。」
ゆっくり、スローペースで瞼を持ち上げた。
目の前に広がるのは、あたしが大好きで仕方ない彼の顔。
ふっと怪しく笑って顎を掴んだ。
「俺は、誰?」
何言ってるんだコイツは。
誰って言われても…
「ち、チトセ以外に誰がいるの。」
「名前だけでいいから。」
そう言われて口をつぐむ。
なるほどね。
(あたしが恥ずかしいのを知っててやってるんだ…!)
何て意地の悪い。
目線をちょっとも逸らさず、真っ直ぐあたしを見つめたままチトセは聞いた。
「お前の幼なじみは?」
「…チトセ。」
「湖でおぼれたお前を助けたのは?」
「チトセ。」
そっと長い指が頬を撫でた。
あたしも手を伸ばしてチトセの頬を包む。
「お前が好きなのは?」
「チトセ。」
「付き合ってる人は?」
「チトセ。」
口に出していくとさっきまで不安だった気持ちが徐々に綺麗にぬぐい取られていく。
満足そうに笑みを浮かべたチトセが、両手であたしの頬を挟み込んだ。
「バーカ、知ってるし。」
そう言って優しく触れてきた。
―――――
優しく触れたのは何かって?
私書くのも恥ずかしくてたまんないんで…理解してくださいっ//
俺って優秀ですよね?→←『大好き』だから面倒くさくても許してください…!
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爽(プロフ) - お久しぶりです爽です。お陰様で現在、7,507 hit頂いております。沢山の閲覧本当に嬉しいです!作者の至らない所ばかりで稚拙な部分も祟ると思いますが、これからもよろしくお願いします…! (2021年5月23日 21時) (レス) id: 82f3ba1a1a (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 4,238hitありがとうございます!作者嬉しい限り、本当に涙です。これからもらく魔女愛を最大級に伝えてまいります今後もご贔屓の程宜しくお願い致します。 (2020年7月16日 17時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - アミさん» 嬉しいせんきゅうありがとう〜!!!!! (2020年7月6日 22時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - ケイさん» もう面白すぎて何回も読み返してるよ〜! (2020年7月6日 22時) (レス) id: 86dee03899 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - ユキカさん» えぇそぉ?ありがと〜///((お前やないわ怒byアサヒ (2020年6月21日 17時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2020年4月7日 12時