『罰』が必要な模様。。 ページ26
チトセside
どうやら無駄な心配をしてたみたいだ。
二人とも羨ましいぐらいにスヤスヤ夢の中だ。
特大のため息を吐きながらベッドに腰を掛けると、ユウもため息を吐いて頭を抱えた。
ユ「…さっきまでの焦った時間を返してほしい。」
チ「ホントだよ。」
フウカの部屋の中を細かに確認しながらふと、彼女の手首にかかった袋を発見する。
(何だこれ。)
そっと手首から抜き取り、まじまじと観察。
チ「なぁ。…これって何だと思う?」
ユウに聞いてみると、隣で同じようにアリスの手からかっさらった袋を見つめていた。
ユ「見て良いやつか?」
チ「…後でどーなっても知んねぇぞ。」
一応注意した後で、袋を机に置いておく。
見たところで文句言われそうだしな。
まぁでも、袋をぶら下げたまま寝ているという事は、きっと帰ってすぐに寝てしまったんだろう。
呆れながら、横目でチラリフウカを見やる。
『チトセのバッカやろーーーーーっ!』
(バカなのはどっちだよ)
本当に一ミリもコイツは分かっちゃいない。
ブツ
俺の中でどこかが音を立てて切れた。
すくっと立ち上がるとユウが目を見開く。
ユ「?どうしたんだおま―――」
ユウの言葉を遮り、俺はフウカの手をグイと引き寄せて抱き上げた。
「ぅ…」
腕の中で唸るフウカをギラッと睨んだ。
一パーセントぐらい理解しろっ!←
そう思ったところでコイツには届かないし、伝わらないし、分かってももらえない。
ユ「…なぁ。そっからどーすんだ?」
そう呟いて唖然とするユウに向かって、俺は一点の曇りもない笑顔で微笑んだ。
まるで、聞くなと言わんばかりに。
チ「ごゆっくり。」
ユ「…お前もな。」
そう返してきたユウの声が聞こえなくもないが、まぁ無視。
さて。
どうしようか。
フウカを抱き上げたのはいいけど、そこからどうしようかと悩む破目に。
そこでピンとくる。
(あそこなら…)
足を止め、さっきとは違う方向に足を進めていく。
とんでもない勘違いを繰り出してきた幼なじみにはどうやら…
(それなりの罰が必要みたいだな)
部屋を出ても、俺の顔にはまだ『作り物の笑顔』が張り付いたままだった。
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爽(プロフ) - お久しぶりです爽です。お陰様で現在、7,507 hit頂いております。沢山の閲覧本当に嬉しいです!作者の至らない所ばかりで稚拙な部分も祟ると思いますが、これからもよろしくお願いします…! (2021年5月23日 21時) (レス) id: 82f3ba1a1a (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 4,238hitありがとうございます!作者嬉しい限り、本当に涙です。これからもらく魔女愛を最大級に伝えてまいります今後もご贔屓の程宜しくお願い致します。 (2020年7月16日 17時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - アミさん» 嬉しいせんきゅうありがとう〜!!!!! (2020年7月6日 22時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - ケイさん» もう面白すぎて何回も読み返してるよ〜! (2020年7月6日 22時) (レス) id: 86dee03899 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - ユキカさん» えぇそぉ?ありがと〜///((お前やないわ怒byアサヒ (2020年6月21日 17時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2020年4月7日 12時