十二。 ページ12
*
*
放課後。
「フウカちゃん。」
『さようなら』の挨拶も終わり、皆がわちゃわちゃしながら教室を出て行く。
何となく…一人になりたい気分になったあたしが、椅子に腰かけてぼんやり外を眺めてた時の事。
風鈴がチリンと音を立てたように、小さくて可愛らしい響。
「カリン。」
微笑みながらあたしに近づくカリンは、目の前のユイちゃんの席に腰かけた。
「帰らないの？」
「…ん〜…何となく一人になりたくて。」
…カリンには何にも言いたくないな。
ごまかしに苦笑いしてそう言ったら、慌てて「そーなの！？ゴメンっ」と謝りだす。
はは、カリンってばホント可愛いなぁ。
別にだいじょーぶだよっと笑うと、良かったぁと肩を下ろした。
「あのねぇフウカちゃん。実は、お願いがあって…」
話し出したカリンに、耳を傾けながら学校のグランドを見つめる。
「ん？」
「その…
今度、一緒に来てほしい所があって…。」
その言葉に、一度目を瞬かせる。
一緒に、
来てほしい所？
「別にいいけど…。」
「ほ、ホントっ？」
可愛いカリンの頼みだもん、断ることも拒むことも出来ない。
うんと頷いて見せると、カリンが物凄く申し訳なさそうに謝ってきた。
「ゴメンねぇ。わたしのワガママで付き合わせちゃって…。」
「え、全然だいじょーぶだよ！？気にしないでっ」
…何があるのかは知らないけど。
まぁカリンの事だ、ちょっとしたお買い物感覚だろう。
あたしは瞳をウルウルさせて見てくるカリンの手をギュッと握った。
ｰ―ｰ―ｰ翌日。
あたしは驚きで言葉が出なくなる。
「…。え、ちょっと待ってカリン。どーゆー…。」
「っゴメンねっ…無理矢理誘ったばっかりに何か変な事に巻き込まれてるし…っ」
横には泣きそうなカリン。
「いや〜…まさかこんな奴らに絡まれるとはねぇ…」
「あ、アリサちゃん、何で…」
前には頭を掻きながら唸るアリサちゃんがいて…。
いまいち状況が掴めない、あたしもそこにいる。
カリンの約束した、何故そこに無関係のアリサちゃんがいるのか。
そして、一番よく分からないのは。
「うっわ可愛いねっ！今日はツイテるなぁ。」
「確か、そこにカフェがあるんだよね。」
「よし、早速そこ行こう！」
…。
(何で、名前も知らないお兄さん方に声を掛けられてるワケ！？)
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カメレオン(プロフ) - 愛流鈴さん» あーちゃんじゃん久しぶりすぎるて、話してない期間長すぎたわ！！笑笑元気やった？読んでくれてありがとー！更新頑張ります🔥 (2023年3月18日 0時) (
レス) id: 2d4ca43412 (このIDを非表示/違反報告)
愛流鈴 - 久しぶりに来てみたら､更新されてて､､､泣いちゃう‼︎この儚いチトフウが最高なんだよっっー‼︎ 流石としか言いようがないですね (2023年3月17日 15時) (レス) @page37 id: 5c552e1b20 (このIDを非表示/違反報告)
爽(プロフ) - 来花さん» きゃあああああカロロン久しぶりいいいい話したかったよぉ泣 (2021年1月23日 19時) (レス) id: 7a4cbd292a (このIDを非表示/違反報告)
来花(プロフ) - ケイ！元気？おひさぁ！ (2021年1月23日 19時) (レス) id: 2264052246 (このIDを非表示/違反報告)
爽(プロフ) - あんなつ♪さん» ありゃっす泣カッコイイ2人を描きたかった次第ですw (2021年1月22日 16時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時：2020年7月7日 10時
