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宮舘side
俺の言葉に拗ねてしまった阿部だけど、
最初は全然寝ないかと思っていたけど、薬の効果で眠いのか、
いつの間にかすやすやと眠っていた。
目黒は阿部の顔を覗き混む。
目黒「阿部ちゃん..寝られてるぽいっすね。」
最近仕事も詰め詰めだったと聞いていたので、つかの間の休息でも
体を休めることができているみたいで良かった。
目黒「あ」
目黒は突然、何か思い出したように言う。
目黒「あの、さっきみたいなことってよくあることなんすか..?」
『..さっき?』
目黒「いや、阿部ちゃんがあぁ駄々こねるの初めて見て..でも、舘さんは慣れてる感じだったんで」
『まぁ、ね』
目黒の察しの通り、今回が初めてではない。
それこそ、目黒達が加入する前は体調が崩したりしたとき、よく見たもので。
でも、それからは阿部のプライド的なものがあるのか、
あまり見なくなっていた。
..今回は大分メンタルにもきていて、久しぶりにあぁなってしまったのかも。
目黒「知らなかった、です..。」
『..阿部も年下の目黒達には多分隠したかったんだよ。..実際、久々だったしね』
目黒は慣れている感じ、と言っていたから、おそらくいつもと変わらない表情で
俺は阿部に話していたと思うけど、どう対応してたかなんてほぼ覚えていなくて
内心焦っていたんだ。
目黒「..。」
目黒は下を向いて、何も喋らなくなってしまった。
楽屋には、阿部の寝息しか聞こえなくなった時、
そんな静かな楽屋に目黒の携帯の音が響き渡った。
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作者名:みぞれ | 作成日時:2022年5月2日 22時