15ｰ1 皇帝の御名において【野坂悠馬】 ページ34
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こちらは、現在下書きの段階ではありますが、
野坂くんとの長編小説のさわりの部分になります笑
ある程度内容がまとまったら公開させてください〜！
赤、一色だった。
当時の幼い私なら、こう表現し得る他ないだろう。
それは瞬く間に私のいるこの部屋の家具諸々を覆っていき、夜の静かな空間をメラメラと、赤く、紅く染め上げた。
加えて、それらが放つ凄まじい熱さに、思わず後ずさる。
「おかあ、さん…？」
どこ？と、
所在を確かめる間もなく"火"は私の手前までやってくる。
あれ？
…私、死んじゃうのかな。
幼いながら、僅かに死という単語が頭を過ぎって、死にたくないと反射的に、助けを求める叫び声となって溶ける。
「誰か、助けて…っ！」
からからに乾いた喉から、精一杯のSOSを口にした。
ベランダの手すりを掴む小さな手に、ぎゅっと力がこもる。
ふと下を覗けば、普段は人気のない道路なのに、なんだなんだと私を始め、このマンションに取り残された人達の所在を心配する人だかりでざわついていた。
「そ、んな…」
とめどなく涙が溢れてくる。
私、もっともっとやりたいこと、たくさんあったのに。
学校で勉強頑張って、1番になって。
多くの仲間に恵まれて、恋愛もして。
大人になったら、こんな仕事がしたい。ああなりたい、こうなりたい。と思うままに描いていた将来像。
小さな身体が抱える夢は、他者には計り知れないほどの大きなものだった。
ぎゅっと目を瞑り、燃え盛る火の手前、死に対する覚悟を作っていた、その時だった。
「…君、大丈夫？」
ふわりと身体が浮き、その浮遊感に堪らず目を開けると、少年が私を抱えて、私ごとベランダから身を投げ出した。
そこからの記憶は、切り取られたかのように私の中には綺麗に残っていない。
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Setsuki.(プロフ) - 風丸の話の時に彗星ガールズの歌詞の一部があって感動しました！← (2019年3月28日 21時) (
レス) id: 77812d9344 (このIDを非表示/違反報告)
Zero - 彼方さん» 有難うございます(感涙)！ (2019年3月17日 10時) (レス) id: fec557507a (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - Zeroさん» リクエストありがとうございます！話数の関係でもしかしたら次の小説に移動しちゃいますがまたその都度更新させていただきますね(*´`) (2019年3月16日 19時) (レス) id: 35021d0064 (このIDを非表示/違反報告)
Zero - リクエストお願いします!!難しいと思いますけど､不動さんって書けますか?無理だったら全然良いです!! (2019年3月16日 15時) (レス) id: fec557507a (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - 妄想乙娘さん» 全て読んでいただけたんですね！(；＿；)とても嬉しいです！これからも頑張ります！ありがとうございます(〃´-`〃) (2019年3月12日 21時) (レス) id: 35021d0064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼方 | 作成日時：2019年3月4日 8時
