欲深いのは悪魔か人間か ９

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「揃いも揃って超ハイレベル
　つまり問題は・・・アンタよ！！
　リズムも音程っもギリギリなんとか聴けるレベル！！
　指運びもお粗末！！初心者丸出し！
　奏者としての色気もまだまだ！！
　Aがカバーしてなけりゃ、即刻中止させてたわよ！！
　結論！ヘタ！！」

入間に対し酷評をするアムドゥスキアス。

「いってん・・・すっすみまっ、僕のせい・・・」

青褪め涙を浮かべる入間。

「だからこそ！！ムカつくのよ！ヘタクソなくせにっ！！
　ちんちくりんでへちゃむくれでド素人のクセにっ
　どうしてっ私に・・・
　なんで・・・重ねさせるのよぉ・・・
　信じらんない・・・信じらんないくらい・・・楽しそうで
　すごいでしょ！いいでしょって自分のモノを自慢するみたいな・・・心の音がそっくり・・・
　顔は全然似てないけどね！！
　あの方は言っていたわ
　”俺が一番好きな音は・・・一番新しくて愉しい音だ”って・・・
　音には音で返す・・・元１３冠アムドゥスキアス・ポロがあなたたちへ”音符”を贈るわ
　・・・受けとりなさい！そして誇りなさいな
　良い音だったわよガキ共！
　・・・で、アンタは何で不参加予定だったのよッ！！
　開幕早々の殴り込みから終幕まで・・・最高ッだったのにッ！」

Aを指さし悔しそうにアムドゥスキアスが叫ぶ。

『照明係として参加予定でしたよ？』

「だからなんでよッ！！」

『私が望む世界じゃなかったから・・・それだけです・・・惚れないで下さいね』

「ばっ・・・デルちゃんの足元にも及ばない癖に！！バカ言うんじゃないわよッ！！
　・・・番号教えなさい」

『厭です』

迷惑そうに舞台袖に歩き去るA。
静寂が訪れ、ヒソヒソと生徒たちが囁く。

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