欲深いのは悪魔か人間か ９

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「姉さん！！いつもありがとうございます！僕が初めて作りました！！
　収穫祭優勝おめでとうございます！！」

『え、うん』

「A！改めて、収穫祭優勝おめでとう」

『はい』

満面の笑みでラッピングされたクッキーを差し出す入間とアメリ。
入間の頭を撫で、何故か流れでアメリの頭も撫でるA。

「こんな時間まで出歩くのは良くないと思うぞ！」

満足したのかアメリがキリリと言う。

『そうですね、オペラ馬車で送って』

「勿論です」

「いや、そういう意味じゃなく・・・」

強制送還しようとするAにアメリが焦る。

「あのっ、僕達ハンバーグ作りたいんです！！」

入間が何か話題と考え咄嗟に口にする。
アメリの母親から丁寧なお断りメールが来て行き詰っていた２人は縋るように見る。

『いや、時間かかるし後日にしたら？』

「じゃあ教えてくれますか！？」
「教えて下さいお義姉様！！」

『は？オペラのレシピ通りに作ればいいでしょ？』

圧の強い２人に、Aが怪訝そうにオペラを見る。
腕でバツを作り、左右に首を振る。

「ただい・・・およ？」

「あ！おじいちゃん！！いつもありがとうございます！」

入間が帰宅したサリバンにクッキーを手渡す。
ダバァーと涙を流し、溶ける。

『オペラ、無視して馬車』

「はい！」

サリバンにタオルを渡すオペラにAが言い、外に出る。

「Aちゃんが家に・・・うっ・・・僕・・・」

「いや、無視は・・・」

オロオロとする入間と、完全に無視するA。
アメリが困惑する。

『夜も遅いんですから、早く帰って両親に渡したらいかがですか？』

「あ、ああ・・・そうだな」

Aが怠そうにアメリの背を押し、物理的に外へと出し、流れるようにオペラが馬車に乗せる。

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