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収穫祭 3日目

極限状態のサバイバルが続き、もはや魔獣を狩る余力は残っていない生徒ばかり・・・
・・・とは、限らない

『今日中に、自分に必要なPを集め終え不足分について話し合いなさい
 ・・・誰か捌ける?』

集落にドスンと魔獣を放り投げAが告げる。

「お任せ下さい!」
「しかし、高得点の魔獣では?」
「報告筒にお持ちください!」

師団員達の意見が割れる。

『野菜ばかりで栄養が偏るでしょ?生きる為に肉も必要なんだから、文句言わず捌く』

Aの命令に、大人しく解体に取り掛かり、共に調理するキノコや野菜を準備する。

「本日中間発表がございますので・・・」
「我々にまで施しを、ありがとうございます!」
「夜通しの番も覚悟していたので、全員で早めに就寝できて効率も良く・・・」

『4日目に私がPを総取りするから、今日中に自分に必要な分を集めなさい
 だから、降格するなんて事はない
 ・・・私に献上するPではなく、自分自身の成績を考慮した活動ができない者は退団処分に決めたから』

Aの宣言に全員がピシッと固まる。

『お前たちにとって、今日が最後となるだろうから徹夜も許可する
 自分(・・)にとって何が必要か改めて考え、ソロでもチームでも好きになさい
 頭級とか高得点狙いの狩りであれば同行はする
 さあ、最後の晩餐かもしれないから・・・味わいなさい』

開始時に宣言された追加ルールと、Aの言葉に錯覚していたと全員が気付く。
誰よりも気高い師団長が、黙っている訳がないのだと。
ギリギリまで無関心を貫き、最後に逆転してみせる。
そんなカリスマ性を知っていた筈なのに全員が騙された。
敬愛するAが獲ってきた食材を口に出来る機会を終わりにする?
そんな無欲な悪魔はこの場に居ない。
瞬時に変わる空気感に、Aが愉しそうに笑みを浮かべる。

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ルウ(プロフ) - アムリリスさんに塩対応な夢主ちゃん…イイッ! (2月17日 19時) (レス) @page46 id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
E(プロフ) - ルウさん» ありがとうございます!頑張って更新して行きます^^ (2月17日 11時) (レス) id: 1ae39ecc80 (このIDを非表示/違反報告)
E(プロフ) - りんさん» ありがとうございます!!とっても嬉しいです! (2月17日 11時) (レス) id: 1ae39ecc80 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - 私はこの作品大好きです!夢主ちゃんも勿論! (2月16日 19時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 無理はしないでください!主ちゃんが大好きです! (2月14日 23時) (レス) @page33 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:E | 作成日時:2024年2月11日 16時

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