検索窓
今日:47 hit、昨日:42 hit、合計:16,801 hit

ページ41

「本当は彼も呼びたかったのだが、先にキミから話をきこうと思ってね」

『元に戻ったんだし、解決でいいじゃないですか』

Aがシネルから取り上げた香水をアンリの前に置く。

「ほう、コレが原因だったとは・・・」

Aの横に座ったアメリが興味深そうに手を伸ばし、アンリに素早く奪われる。

「コレは我々でも分析して回復薬の開発と並行しよう。
 学生の発想とはいえ、類似の事件が起きないとも限らないからね」

アンリが取り繕う様にコホンと咳払いをする。

『個人的には魔関署局長に振りかけて様子を見てみたかったです』

「なッ!お父様が・・・おしとやかに!?」

「やめなさい」

想像しかけるアメリをアンリが止め、2人で青ざめる。

「いいかい?アメリ、私はか弱く無防備な昨日までのお前でも・・・普段のお前でも・・変わらず愛しているよ」

「ピャ・・・お、お父様!?Aも居るのに突然、何を!!」

アンリの言葉にアメリが赤面して慌てる。

『元から甘言に弱いのか、後遺症なのかは・・・知らないですよ?』

「随分と娘に甘言を吐いていたそうじゃないか・・・洗脳の類ではないと思うが・・・タイプだったのかい?」

「お、お父様!?」

『んな訳ないでしょうッ!!』

「そんなハッキリ!!」

アンリをギロリと睨むA、アメリはショックを受ける。

「・・・では、イルマはどうだろうか?」

『知りません』

「か弱いアメリに、イルマは何もしなかったのかい?」

威圧的に、本題はコレと言わんばかりのアンリ。
アメリが慌てるが、Aは興味なさそうに席を立つ。

『同居してないですし、行動も最低限しか共にしてないのに・・・2人っきりの間にナニがあったかなんて知りません』

薄っすらと笑みを浮かべるA。
パリーンと眼鏡が粉砕し、アンリも立ち上がりAを引き止めるように手を伸ばす。

「な、何もありません!それよりもお怪我は?
 Aもお父様を揶揄うなッ!!」

『訊かれた事に答えただけです。もう、私に依存しないでね・・・アメリ』

ヒラヒラと手を振るAに、アメリは最近の出来事を思い出しボフンと赤くなる。

「大丈夫か!?疲れて熱が出たんだろう」

フラリと倒れるアメリにアンリが慌てる。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (11 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:E | 作成日時:2024年1月28日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。