欲深いのは悪魔か人間か １２

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『犬もモフモフで好きなんじゃないの？』

「モフモフは好きですよ？でも、アレは陰湿魔力なだけで、モフモフ要素ないじゃないですかッ！！」

カルエゴの攻撃を受け流し、淡々とオペラが答える。

『私を抱える意味なくない？』

「念子の、生身のモフモフを布教してやろうと思った・・・まで、です！」

カルエゴに重い蹴りを食らわせ平然と言い切る。

「・・・っく・・・緊張感のない話をするなッ！！」

受け身をとりつつ、気の抜けたカルエゴが叫びつっこむ。

『舎弟に怒られてるよ？』

「理不尽な担任で疲れることでしょう・・・イルマ様は念子派ですよね！！」

「え、僕！？ぼくは・・・」

『いやいや、鳥派でしょ？だって・・・ね？』

Aがカルエゴを指さし告げると、オペラがムスリと不機嫌になる。

「成程・・・狩られる側がお好みでしたか」

不敵に笑い、舌なめずりをするオペラに赤面する入間。

「先ほどから何を・・・A！先輩を召喚して無力化させろッ！！」

八つ当たりを一方的に受け、カルエゴが叫ぶ。

『嫌ですよ面倒くさい』

「きさまという奴は・・・」

Aを抱えたままカルエゴに攻撃を続けるオペラ。
涼しい表情のAに舌打ちをするカルエゴ。

「まったく・・・往生際の悪い・・・まぁいいでしょう
　イルマ様を渡さないと言うなら、久しぶりに遊んでやりましょう」

「こいつには近づけさせんし、Aを解放しろ・・・怪我をせんとも限らん」

「おやおや随分と使い魔らしいセリフですねっ・・・ハンデに丁度良いでしょう」

『私を手放して、存分に遊びなよ』

「逃走されるとわかっていて手放す訳がないでしょう？」


「・・・わぁ〜・・・凄いなぁ・・・でも、僕が解除したら・・・」

ケルベロスに咥えられたまま、攻防を見守る入間。
使い魔契約を解除したら、こういう時に自分は仲間外れだろうなと寂しくなる。
きっと、Aは輪の中心だろうけど自分は・・・

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