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「わぁお・・・俺が一番のり?」

教室の扉を開け、嬉しそうに声をかける。

『寝返りません?』

コテンと首を傾げ、ニコリと笑みを浮かべるA。

「グッ・・・なかなかの威力・・・」

胸を抑え俯き、ニヤける頬を隠すように深呼吸をする。

『ツムル先生って精神系のスペシャリストですよね?戦力として最高だと思ってお待ちしていました』

キョーシと対面したと言うのに、余裕の笑みを崩さない。
逃げる所が椅子に座ったまま足を組むという所業・・・

「・・・随分と俺を舐めてるな・・・ッ!!」

『アクドルのプレミアチケット程度で寝返ってくれるとは、流石に思いませんが・・・』

金色のチケットを持つAの手に釘付けになり、ゴクリと喉がなる。

「ッ・・・ああ、流石にぃチケットで買収は・・・ま、まー君というツテもある訳で・・・」

毅然と言い切ったつもりのツムル。
ところどころ声が裏返り、動揺が見て取れる。

『この程度なら、マルバス先生の親戚から入手可能ですよね』

興味なさそうにチケットを手放すA。

「あっ・・・」

思わず手を伸ばすツムル。

『私が”お願い”した時に少〜しだけ盲目になってくれればいいんですけど?』

「グッ・・・落ちそうだから拾ってあげようとしただけだしぃ〜」

素早くAがチケットを回収し、ツムルが拗ねたように顔をそらす。

『1対1なら・・・こうすれば腕を掴みスイッチを押せないですよね?』

「ちょっ・・・そうだけど・・・近・・近いッ!!」

瞬時に伸ばされたツムルの手に、指を絡めるように両手を繋ぎ阻止をするA。
恋人繋ぎで、普段よりも近い距離に赤面して完全にペースを崩される。

『何も試験中ずっと味方してほしいって訳じゃないんですよ?
 面倒な事態になった時に一時的(・・・)に見逃してくれるだけ(・・)でいいんです
 ・・・他校の教師との”意見交流会”興味あります?』

ツムルの耳元で優しく甘い声で囁くA。
ゴクリとツムルの喉がなる。

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E(プロフ) - つなさん» ありがとうございます!時間みつけて頑張って更新して行きます^^ (4月6日 16時) (レス) id: 1ae39ecc80 (このIDを非表示/違反報告)
つな(プロフ) - 面白すぎて一気読みしちゃいました…凄く読みやすかったし、見ていて飽きない作品でした!!更新楽しみにしています!無理しない程度に頑張ってください! (4月5日 22時) (レス) id: 1da23f1cee (このIDを非表示/違反報告)
E(プロフ) - かえでさん» ありがとうございます!励みになります^^ (3月30日 19時) (レス) id: 1ae39ecc80 (このIDを非表示/違反報告)
かえで - 一気に読んでしまいました!凄く読みやすくて面白かったです!素敵な作品ありがとうございます!!生徒も教師も他の悪魔たちも大好きなので沢山のキャラが登場して嬉しいです☺️また、1からじっくり読んできます!! (3月30日 1時) (レス) id: 6be13b1f31 (このIDを非表示/違反報告)
E(プロフ) - みかくろさん» ありがとうございます!心臓破りどうするかの方向決まったので、頑張って更新頑張ります^^ (3月27日 20時) (レス) id: 1ae39ecc80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:E | 作成日時:2024年3月10日 23時

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