欲深いのは悪魔か人間か １２

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〈時は混沌(カオス)！！無法地帯に犯罪はびこる終末の魔界！！
　そこでは恐ろしい怪魔たち”バビルス・キョーシ”が日々暴れ回っていた！！
　キョーシたちの大好物は”悪魔の心臓”！！怖い！すごく怖い！！〉

心臓を片手に嬉しそうに笑う怪魔。

「ゲヘヘヘ・・・心臓をよこせ〜」

「キャー！！助けて誰かー！！」

怪魔を前に腰を抜かし泣き叫ぶ１年生。

「ケガはないかい！？」

「はっはい！あっ・・・あなたたちは・・・！！」

怪魔から庇う様に前に出て攻撃を防ぐ入間。

〈しかし！魔界にも、まだ一筋の光！！
　気高く強き者たちが残っていた！！
　そう彼らこそ！！怪魔をくじき、悪魔を守る！！
　正義の悪魔たち！！問題児(ｱﾌﾞﾉｰﾏﾙ)13(ｻｰﾃｨｰﾝ)！！〉




「こんな感じでどうかな！！」

『いいんじゃない』

「え！？待って！！ちょっと待って下さい！！」

ウキウキとしたサリバンが、興味なさそうなAの言葉に頷く。
青褪める入間を無視して”投稿”ボタンを押すサリバン。

「投稿完了☆」

「あ”あ”あ”・・・」

『だから断固拒否したんだよ？こんな恥ずかしい映像を学校ホームページに掲載されるなんて・・・』

「姉さん！！知ってたなら教えて下さい！僕だって恥ずかしい・・・ああ・・・」

入間が顔を覆い、呆れるAに抗議する。

「入間君カッコよく主役っぽく撮れてるし大丈ー夫！」

「ええ入間様、胸を張って下さい！私と理事長で既に６回は試写致しました」

「オペラさんまで！！」

『だいたい、茶番撮影してる時に気づかなかったの？』

「授業だって言われたし・・・みんな楽しそうで、僕も楽しかったから・・・」

「うんうん、オトモダチと一緒にお芝居して楽しかったんだね！」

「入間様は(・)バビルスを満喫して下さって、良かったですね」

サリバンとオペラが微笑ましそうにみる。

「・・・はい！・・・でも、やっぱり恥ずかしいので・・・」

「もう投稿しちゃったし、取り消しはムリ！」

サリバンに即答され入間は肩を落とす。

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