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「イルマ君達楽しそうだね」
「そうだな」
「・・・教師が少なくないか?」
「うん、Aちゃんに声掛けたくて師団室に行ったら生徒会の子達が入口で見張りしててね・・・入れなくてグルグル回って様子を見てるみたいだよ」
「・・・アホなのか?」
「みんなAちゃん大好きだからね」
どこか誇らしそうなバラムにカルエゴは溜息を吐く。
「シチロウは行かなくていいのか?」
「僕は会場で話せたし・・・先輩から晩餐会にお呼ばれしたから・・・カルエゴくんも一緒に行こうね!」
「行かん!」
「えー・・・2人とも頑張ったんだしお祝いしようよ〜」
ガラガラと職員室のドアが開き、肩を落とした教師陣が入って来る。
「我らの打ち上げが出来ん!!」
「主役が人気すぎる・・・」
「くっそ、昇級は祝うべきなのに・・・何故だ、このモヤモヤはッ!」
「アホしかおらんのか・・・」
「だって、音楽祭終わってから頑張って飾りつけしてたんだよ?」
項垂れる教師にカルエゴは溜息を吐き、バラムは何故か同調している。
「「「よし!生徒会がなんだ!我らのAちゃんを奪還するぞ!!!」」」
「生徒の意志を尊重すべきでは?来賓は全て送り出しましたか?」
カルエゴが愚行をする教師を止める。
「「「見廻り行ってきます!!」」」
「あ、逃げた・・・でも、来賓は多く残ってるもんね」
「ああ・・・客のまま立ち去って頂きたいものだな」
バラムの言葉にカルエゴは溜息を吐く。
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作者名:E | 作成日時:2024年2月25日 23時