欲深いのは悪魔か人間か１０ (ページ9)

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「Aは居るよな！！優勝と昇級おめでとう！！見事な演奏であった！！・・・今回はすぐ言えた」

師団室に踏み入るなりアメリが叫び、ガッツポーズをしている。

『・・・ありがとうございます』

Aは引きながらも、礼を告げる。

「称賛を伝えたかっただけだから、大丈夫だ」

席を空けようとする師団員にアメリが制止をかける。

「でも～座る席なら空いてるよね？ほら、せっかくだし合流しましょ！！」

アメリの背を押し、スモークが強引に着席する。

「えっと・・・何飲まれますか？」
「取り皿です」

「ありがと～コレ生徒会からの手土産！後で食べてね～」

魔スイーツの箱を手渡すスモークに、好感を抱く師団員達。

「せ、せっかくなので・・・」

意図を察した師団員達が、アメリをAの横へ座らせる。

「す、すまん・・・別に邪魔しに来た訳じゃなく・・・収穫祭の時はタイミングを逃したから今回はちゃんと言おうと思ってただけで・・・」

『別に怒ってないですし・・・歓迎されてるならいいんじゃないですか？』

慌てるアメリにAは呆れる。

「「昨年はどんな感じだったんですか？？」」

「そうね～今年ほどの盛り上がりじゃなかったけど・・・」

師団員達にとってスモークも憧れの存在らしく、嬉々として話をしている。

「イルマのピアノも中々良かったな！Aが指導したのか？？」

『担任がみっちり指導してましたよ？私は師団活動してまし・・・なんです？』

「Aはサリバン様から指導を？」

『レヴィ様の満足する曲が弾けるまで帰らせてもらえない地獄をレイヂと乗り越えただけで、祖父は興味ないんじゃないですか？』

「いや、入学式の校歌・・・サリバン様の伴奏だぞ？・・・ま、まあサリバン様もご多忙だろうし・・・ん？？」

Aの肩をガシッとアメリが掴み、詳細を教えろと怖い形相で問う。