欲深いのは悪魔か人間か１０ (ページ44)

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「おはようございます！」

『朝から何してるの？』

「起きたら朝食があったので、部屋の掃除をしてました」

『食べればいいでしょ？今日は寝るって決めてるから全部食べ・・・』

気怠そうなAの口へパンを押し込む入間。

「ご飯食べてから二度寝しましょう！まずは食べなきゃダメです！！
　嫌なら話さなくてもいいですし・・・話してもいいなって思ってもらえるまで僕も精進します！」

笑顔で宣言する入間。

「あ、それともココで食べますか？姉さん器用そうだし、きっと零さず食べれますよね？」

食卓から皿を運ぼうとする入間に、Aは溜息を吐いて手で制す。

『・・・いい、話すつもりも巻き込むつもりもない
　自分の学生生活を満喫したらいいでしょ？』

怠そうに椅子に座るAの正面に入間も座って手を合わせる。

「いただきます！・・・僕の、僕達の学生生活には姉さんが必須なんです！」

キリリと言いきり、幸せそうに食べ始める入間。

『将来、刺し殺されるよ？』

「ぇえ！？なんでですか？？え？誰に？？」

『誑し』

「え、誰が？ぼく？？え？？どこが？」

首を傾げながら食事をやめない入間。
空腹だったなら、先に食べればいいのにと呆れる。

「・・・姉さんと一緒に食べたかったんです！全然一緒に食事してくれないじゃないですか」

『人間界の親がサリバンみたいだったら、帰りたいと思った？』

「え・・・おじいちゃんが人間・・・」

Aの問いに入間が固まり、真剣に考える。

「う～ん・・・そもそも僕を売ったりしないですよね？」

『そうだね』

「たまに・・・ココを見に来てもいいですか？」

『ダメ。おじいちゃんの家を改造したら？』

「じゃあ、勉強頑張ったり昇級したお祝いとしてでもダメですか？？」

『無理』

即答するAに頬を膨らませる入間。