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『お久しぶりです・・・弟は初参加なので、私同様に生徒会長で頼りがいのあるアメリ嬢に甘えさせていただきました』

Aがニコリと言い、アンリは鳥肌が立つ。

「お仕事頑張って片付けてね〜Aちゃんとイルマくん連れてきたの〜
 たまにはみんなの顔も見たかったしね〜それに・・・なんと言っても孫をみんなに自慢したかったんだも〜ん!!
 この前の音楽祭映像も持ってきたし〜皆で観るよね!!!」

「まさしく」

サリバンと同様オペラも嬉しそうに頷く。

「いえっ、私はアメリがっあっ・・・」

逃走しようとするアンリをサリバンが掴む。

『せっかくの大貴族会(デビキュラム)なのに・・・二度と一緒に来たくない』

扇子を開き、口元を隠して毒を吐くAに会場が静かになる。

『三傑の祖父を持つに相応しい品位とやらを演じてあげたのに・・・馬鹿馬鹿しい』

「待って!怒らないで!!イルマくんのアルバムだけにするから!!」

サリバンがAに縋る。

「まだ、始まって間もない!歓談の範疇だからッ!大丈夫だから!!」

アンリも慌てて宥めようとフォローに回る。

この一芝居の間に、入間とアンリは無事に会場を抜け出せたようだ。

「せ、せっかくだから!!ほらダンス!!僕とダンスしようよ!!」

『・・・。』

「一曲と言わず最後まで踊り遊ぼうよ!!僕かなり楽しみに仕事頑張ったんだよ!!ね〜」

『・・・。』

「コホン・・・吾輩と一曲・・・お願い致します」

『はい』

試行錯誤するサリバンに会場が応援ムードになり、格式ばった言葉にやっと応じるA。
何故か歓声が上がる。

「皆ありがとう!!僕、久しぶりだけど・・・頑張る!!アンリくんもちゃんと記録撮ってね!!」

「はい!」

オペラと共にカメラを持ち、アンリは何か忘れている気がしたが、会場の雰囲気に従う。

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作者名:E | 作成日時:2024年2月25日 23時

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