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入間の傷ついた手をとり、治癒を施すA。
手に巻かれたハンカチを回収して燃やす。
「僕も治った！ありがとうございます！一緒だね！！」
大きな鳥と一緒になって喜ぶ入間。
『ねえ入間、他の悪魔だったら・・・今の行動で理性失って食べられていたって自覚ある？』
「え？・・・いえ、えっと・・・」
淡々と問われたのに、背中に冷たい汗が伝う入間。
「ギャース」
大きな鳥が入間を庇う様に、羽を広げる。
Aから引き離すよう、頭を入間に摺り寄せ、感謝を伝える。
「えっと、良かったねぇ！」
温かくふわふわの感触に、入間は嬉しそうに笑顔を浮かべ撫でる。
「・・・わっ！？」
不意に嘴で持ち上げられ、背にのせられ困惑する入間。
「ギィヤァアス♪」
『は？ちょっと、それは困る！待ちなさい！！入間飛び降り・・・まあいいや』
Aが慌てたように言い、諦めたように入間の隣に飛び乗る。
「あの、僕どこに連れられて？」
背にしがみつく入間が不安そうにAを見る。
『親鳥に怪我が治った報告と、命の恩人を紹介したいんだって・・・もう面倒だし、そのままゴールまで運んでもらおう』
「・・・いいんですかね？」
Aが投げやりに言って、背中に寝転がる。
入間が首を傾げる。
『飛行に変わりないし、いいんじゃない？怪鳥を使役したらダメってルールなかったし・・・』
「成程・・・Aさんはカルエゴ先生が恐くないんですか？」
『教師は生徒に危害を加えれないから、先生なら恐くないよ・・・理事長へ殺意を持つ教師は居ないから孫に危害を加える筈もない』
「・・・殺すって、あの殺意とか・・・」
『叱るって意味でとらえたらいいよ』
理解できないという入間にAは苦笑する。
「Aさんは・・・」
話したい事がたくさんあったのか、マシンガンのように入間がAへ問いかける。
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作者名：E | 作成日時：2024年1月11日 21時
