・ ページ15
アスモデウスが召喚陣へ移動した直後
「僕、どうしたら！？」
パニック状態で頭を抱える入間
『羊皮紙に血で丸を描く・・・楕円でも何でも丸っぽければ問題ないよ、多分
・・・でも、血を出しすぎると(生徒達が)問題だろうし、コレ使いなよ』
「ありがとうございます」
差し出された裁縫針を受け取りながら、そうじゃないと入間は表情に出す。
『面白い召喚になるだろうけど、失敗したら強制退学できるんだよ？』
Aの言葉に入間が晴れやかな笑顔を浮かべる。
「そっか、学校側から退学にしてもらえるなら！」
「入間様！」
嬉しそうなアスモデウスの声にハッとなって、入間がかけよる。
「すっ、凄いねアズ君！！カッコイイ！」
「有難き御言葉！
しかし入間様がこれから召喚する魔獣に比べれば・・・」
「それはどうだろうか・・・」
「次、入間！」
カルエゴの不機嫌な声に入間がビクリとなって針を落とす。
不審そうにカルエゴが拾い、不正ではないとわかると入間に返す。
『保護者が過保護なんで、最小限にしないといけないんです』
「腑抜けた思想だな」
Aの言葉にカルエゴが鼻で嗤う。
『刺してあげようか？』
「いえ、大丈夫です！」
入間は早く終わらせようと駆け足で召喚陣へ移動する。
『不正の検知、出来なかったんですよね？』
カルエゴの横で小さくAが囁き笑みを浮かべる。
「あ”」
Aを睨んだつもりだったカルエゴは困惑する。
睨んだ相手が入間だった為、だ。
『可愛い弟に譲ってあげた方が面白そうだなって♡』
「A！！貴様何を、どんな細工をしたァ！？」
『召喚したのは私じゃなく入間ですよ？』
「え、ぼ、僕が！？ちょっと、待って下さいね！！」
入間がオロオロ、Aとカルエゴを交互に見る。
「とにかく止めろッ！今すぐ召喚を止めるのだッ！」
カルエゴが入間に命じ、入間がカルエゴの足を引っ張る。
「ぐぅおあああ！ちぎれる！ちぎれるッ！！」
『入間、痛そうだから押してあげよう？せーの』
「は、はい！」
「ば、馬鹿者どもがぁぁああ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：E | 作成日時：2024年1月11日 21時
