第43話 ページ46
『ねぇ、エース君。』
私を引っ張って歩くエース君に頑張って声を掛けるも、エース君は無視して歩き続ける。
『どこ行くの？ねぇ、』
それでもエース君は答えてくれなかった。
私は急ブレーキをかけるようにして服の袖を引っ張る。
エース「わっ」
やっと事で振り返った。
『本当にどうしたの？エース君。』
エース君は俯いて黙ったままだった。
少しの沈黙の後、静かに声を発する。
エース「ねぇ……先輩。」
呼ばれて顔を上げると、エース君は
涙こそ流していないものの、まるで今すぐにでも泣き出しそうな顔をしていた。
エース「俺、先輩の事好きだよ。」
『＿＿＿＿＿＿＿＿えっ。』
予想だにしないそのセリフに素っ頓狂な声が出る。
私の脳内は大混乱だった。
どういう事？
エース君が私を？
エース「ずっと前から……ずっとずっと前から…」
顔に熱が集まるのがわかった。
エース君の言葉を聞いて恥ずかしさが増していく。
だけど………
なんでエース君はそんなに辛そうな顔をしているの？
『エース君…』
何と返すべきだろうかと言葉を探る。
エース「返事なら……要らない。」
『えっ…？』
エース「振られるの、分かってるから。」
エース君は困った様に笑っていた。
エース「ごめんね先輩。急に困らせるようなこと言っちゃって。」
『う、ううん。大丈夫だけど…』
エース「俺諦めないよ。先輩の事。」
『っ……』
私は言葉を返すことも出来ないまま俯いた。
エース「困らせるのわかってる。けどそんな気持ちで好きになってないの。」
真っ直ぐなエース君の目に捕らえられ、動けなくなる。
エース「俺に、チャンスちょうだい。」
私は肯定も否定も出来なかった。
エース「ごめんね、連れ去ったりしちゃって。
また明日、先輩。」
エース君は走り去って行った。
私は黙ってその背中を見送る。
『(び、びっくりした…。)』
私はヘタリとその場にしゃがみ込んだ。
『(私、今告白されたんだよね？)』
エース君が言ったことを必死に頭で反芻しながら理解しようとする。
これからどうしたらいいんだろう。
私は熱いままの頬を両手で覆い、頭を悩ませた。
続く (更新停止中)
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りんご - 自分に自信がなくっても変われちゃいますよね…！ツイステ関係なく一つの物語として楽しませてもらえました！！続きがとっても気になりますね！！私も主人公みたいに自分磨きやってみようと思います！！素敵な物語ありがとうございます！！ (7月31日 16時) (
レス) @page46 id: 7720c64697 (このIDを非表示/違反報告)
どこかのだれか - アリアちゃんの姿ビフォーアフター欲し((((((まだ言うか あと大好きすぎる。俺のめっちゃタイプ (2021年2月24日 20時) (レス) id: 0560b64175 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 有川 なつめさん» 確かに真逆すぎるヒロインですね笑笑笑。そういう風に解釈とか考察とかもらえるの嬉しい…！ありがとうございます！ (2021年2月22日 23時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
有川 なつめ - 一見みんなヘーゼル様だけじゃなくてアリアちゃんにも惚れてるやん、って思うかもだけど、この面では、2人が同一人物説は都合がいいよ。やっぱ美しいオーラはなかなか変わらないのかな？ (2021年2月22日 22時) (レス) id: b1989a31af (このIDを非表示/違反報告)
有川 なつめ - この子ヘーゼル様の本名&昔の姿説だったらなんかエモいと思う。なんか監督生に、美は異性をねじ伏せるために使うものじゃないって伝えるためにまた名前と姿変えてNRCに戻ってきたのかも（んなわけないだろ) (2021年2月22日 22時) (レス) id: b1989a31af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：full.
| 作者ホームページ：http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時：2020年11月9日 18時
