俺のこと好きになっちゃった？《阿部

Girl…7 ページ7

ー遊園地



阿部
『足元にご注意を。』

『…ありがとう』




車から降りた瞬間に聞こえるはしゃいでいる人たちの声。





『…っ』




見渡すけれど、来たことがないから
どうしたらいいのか、戸惑っていた。


普通なら友達や家族と来る場所だ。


私だけじゃ…





阿部
『お嬢様？』




…今更なことなのに、急に孤独が私を襲う。




『…やっぱり帰るわ』


阿部
『え、どうかなさいましたか？』



『…私が来るところじゃない気がするから』







”ねぇねぇ！！今日、カップルなら特別に割引だって！”


”おぉ〜。いいじゃん。”






『…ほら、帰るわよ』



阿部
『カップルday…ですか。』


『何やってるの、早く…』



ｷﾞｭｯ



『…！！』




彼は私の左手をつなぐ。


『阿部…？』


阿部
『いいですか？
今からここにいる間だけ、亮平って呼んでください。』


『はい…？どういうつもり？』




指差した先にカップルdayと書かれた看板。






阿部
『私も今この時間だけは、Aと呼ばせていただきますし
敬語もなしで。付き合ってる設定なので…ご理解していただけました？』





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