俺のこと好きになっちゃった？《阿部

Girl…2 ページ2

『…よろしくお願いします』



阿部
『はい。なんでもおっしゃってください。』




母
『あとは頼むわね？
私は、出なきゃいけないから。』



阿部
『かしこまりました。』







ﾊﾞﾀﾝｯ




大広間に二人きり。





『……』




いつもなら適当にあしらって
自分の部屋に戻る。簡単なこと。


…でも私は何も話せず、その場から動けない。




阿部
『…大丈夫ですか？お嬢様』



『え…あぁ、問題ないわ。』




誰がどう見ても挙動不審だけれど

若い異性の人が苦手なのだから仕方ない。
…お母様もお父様も知らないこと。





阿部
『今日は学校がお休みでしたね。
この後はどうなさいますか？』



『…部屋で休む』



阿部
『どこか具合でも？』


『…そうじゃない。

お金は余るほどあっても、行けるところなんて限られてるし。』





普通に遊園地や、映画館とか
一般の人たちがいくような場所にも本当は行きたい。


でも、親であるふたりがダメだという。


『…そういうことだからっ、』

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