心炎。 Season 2

心炎…2-6 ページ6

ー自分 Side



深澤
『ごめんね、寝るところなのに』


『…ううん、大丈夫』




その背中は、少しだけ悲しそうに見えた。




深澤
『…ラウールがうちに来た時の話、聞く？』


『うん、聞いてみたい』





弟を思うような優しい表情で話し始める。






(回想)



ラウール、めめ、こーじがうちに来たのはほぼ同時期でね。



その中でもラウールは初めて会って、面談した時には…




深澤
『ラウールくんかぁ。珍しい名前だね。』


ラウール
『…はい』




ずっと俯いたまま。

目も合わせてもらえなかった。



それどころか、俺も含め
誰かが背後にいただけで…


ラウール
『…！！！』


佐久間
『え！？あ…ごめん…』


ラウール
『…すみません』





話しかけられただけで怯えてたんだ。

俺らもどう接したらいいか…考えてたんだけど。




ある日、めめが…




目黒
『ラウール』


ラウール
『…は、はい』


目黒
『今日、一日空いてるよな？』


ラウール
『…はい…』



…外に連れ出したんだ、塞ぎ込んでたラウールを。

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