オトモダチフィルム ＃渡辺

オトモダチ…5 ページ5

藤井
『あれは完全にわかっててやってるやつやな。」



渡辺
『…』





彼女は笑ってた。

確かに笑ってたけど
無理やり作る笑顔だった。




友達ひとりもいないってことか…




渡辺
『…流星』


藤井
『んー？』



渡辺
『…俺、忙しくなるかも』



藤井
『…はい？』








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ー翌日



朝のホームルームが始まる前に
彼女の姿を探す。


渡辺
『どこにいんだ…？』




教室にはいなかったから

学校中、なんとなくいそうな場所を次から次へ。





渡辺
『図書室は…』




ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ




『すいません、時間ですか？？…って』


渡辺
『あ…』





い、いた。

あれだけ話す練習してきたのに。


家で猛特訓したのに…！




『渡辺さん…？』



渡辺
『…話がしたくて。泉さんと。』





心臓が破裂しそうなんだけど。



『私と…ですか？』



渡辺
『……俺と


…お友達になりませんか！？』




滅多に出さない、バカみたいに大きな声が
二人きりの図書室に響き渡って。



丁寧に、”お”までつけたことに恥ずかしくなり
彼女から目をそらしてしまった。

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