佐久間先輩は私に甘すぎる。

Story…12 ページ12

いとも簡単に

私の腕の中からぬいぐるみを掴んで



『え、ちょっ…』



佐久間
『すみませーん！』



そのまま、レジへ直行。


慌てて私も後を追う。




『待ってっ、』


佐久間
『ん？あれ、欲しいのこれじゃなかった？』


『そうじゃなくて…！』



佐久間
『じゃあ…いいんだよね？このイルカさんで。』



『…翔太にまた怒られちゃうよ、？』




私から出た言葉は

”何を今更”な苦し紛れのもの。




佐久間
『ははっ…いいよ、それぐらい大したことない。笑』


『…っ。』




佐久間
『…俺がどうしてもそうしたかった。


だから、Aは悪くない。それでいいの。…わかった？』



『…(ｺｸｯ』





いつだってさっくんは責めることも怒ることもしない。


相手に納得して欲しい時には

時間をかけて、優しく目を見て伝えてくれるんだ。





店員
『ありがとうございましたー』





二人一緒に店を出たけれど…



佐久間
『…あっ！！』


『えっ、なに？』



佐久間
『…ごめん、ちょっとここで待ってて！』


『っ、わかった。』

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