シェアハウス、始めます。《渡辺

Story…38 ページ38

やがて、離れた場所にいる私に気づき

こっちに向かって歩いてきた。




”久しぶりっ”


目黒
『うん、久しぶり。』



”相変わらずイケメン〜。笑”



言われ慣れたその言葉を、軽く微笑んでかわし

私の前に立つ。




目黒
『Aさん、元気だった？』


『え…あ、うん。』


目黒
『どうしてるかなぁって思ってたから、会えて嬉しい。』


『…！！』




…嘘みたいな甘い空気が流れた瞬間。




”…懐かしいよね、あの頃のこと”


”うんうん。”




”目黒くんも覚えてるでしょ？？”






(回想)



当時、目黒くんに好意を寄せていた。


もちろん誰に言うこともなく。



…だけど、彼女達が察してしまったせいで

起きてしまったこと。





目黒
『なに？話って。』


『…、、』



…わざと目黒くんを傷つけるように



『…私、目黒くんのこと、嫌いなの。』


目黒
『え…』


『…だから、もう近づかないでっ…！』



目黒
『Aさん…！！』







(今)


一気に空気は変わって


私はいよいよその場にいられなくなった。


だから…逃げた。



”ちょっと！”

”どこに行くの〜？”



目黒
『……。』

Story…39→←Story…37

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す