A Song for xx…《岩本

Story…12 ページ13

岩本
『あぁー、俺も久々来たわ。』




私達は、海の見える高台に来た。


人が多いかもとか心配したけど

実際はまばらで。




岩本
『結構穴場スポットなんだよ、ここ。』


『そうなんだ。』



岩本
『何度か来ててさ。

出かけるって決まって、すぐに思い浮かんだ。』



『…っ。』






…この時、私の中に

真っ黒い感情が生まれたのがわかる。



それはとてもとても厄介で。





岩本
『どうした？

具合でも悪いの？』



『…ううん、大丈夫。』



岩本
『…A。』




彼の顔つきが変わる。





『本当に何でもな…』


岩本
『…違う。』



『…！！』


岩本
『俺には、ちゃんと話してって

昔言ったはずだけど。』




”…覚えてない？”





(回想)


岩本
『もうこんな時間だ…』


『…あっ。』



岩本
『A？』



『…じゃあ、かえるねっ。』



岩本
『まって…！！』




『…？』



岩本
『…もうすこしだけ、あそぼ。』



『…！！』




その日の帰り際…




岩本
『…Aはオレにひみつはなし。』



『え…』



岩本
『…ちゃんとはなしてよっ』



『…！！』

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