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Story…19 ページ19
『…っ…ごめんなさい。
なにか…話しこんでるみたいだったので…』
渡辺
『…それに、足。』
『……』
渡辺
『本当は痛かったんだな。
すぐに気づいてあげられなくてごめん。』
『…謝る必要なんてないです。』
まともに先輩の顔も見れなくて…
見たらきっと泣いてしまう。
渡辺
『…ほら。』
『…え』
目の前でしゃがんだ先輩。
渡辺
『歩くのも辛いだろ？
俺の家で湿布貼ろう。
それから家まで送る。』
『いや…それはできませんっ。』
渡辺
『家の人には俺からも話すから。
心配しないで乗って。』
『…っ』
渡辺
『…大丈夫。』
…魔法の言葉を言われたら
何も言い返せない。
おんぶされている間
私も先輩も黙ったままで
何も聞けないし、話せなかった。
ーーーーーーーーーーー
渡辺
『救急箱、今持ってくるから待ってて。』
『…はい。』
ソファーから部屋を見渡して
こんな時でも好きな人の部屋にいることが
嬉しくて落ち着かない自分もいる。
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作者名：杣クリーム
| 作成日時：2021年2月12日 0時
