愛錠。 《深澤

Story…19 ページ19

阿部
『…あれ、ふっか？？』


…こういう時は大抵避けられない運命で。



深澤
『おう！！阿部ちゃん！？』



阿部
『久しぶり〜、元気だった？』


深澤
『まぁ俺は何も変わってないし、元気よ。

そっちは？』



阿部
『俺もなんとかね。

こうして店も出せて、これからってとこ。』





女にも男にも好かれた笑顔は健在らしい。



阿部
『この辺に住んでるの？』


深澤
『…そう。』



阿部
『じゃあ、今度一緒に飲まない？
ふっかの家で。笑』



深澤
『…いいねぇ、賛成っ。』






…ちっとも良くない。



Aのことを知られたら厄介だ。




阿部
『今度買いに来てね。味には結構自信あるんだ。』


深澤
『阿部ちゃんって料理とかはしなかったけど

お菓子作りとかは昔から得意だったよなぁ〜』



阿部
『…Aが喜んでくれてたから。』



深澤
『え？』


阿部
『…ふっかにはバレてると思ってた。笑』




気づかないわけがないじゃんか。


俺のものに…気安く触れるなって思ってたんだからさ。

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