恋的。 Meguro Ren

恋的…15 ページ15

こうして謎の関係が始まっていく。


向井
『めめにちゃんと送ってもらったか？』


『…え？あぁ…』





(回想)





『ここで大丈夫で…』

目黒
『…ん？』


『ここで、大丈夫だよ…！』




慣れないから油断もできなくて。




目黒
『いや、家まだでしょ。送るから。』


『目黒く…

…蓮は逆方向になっちゃう…から！！』





すると彼は笑いながら俯いた。


『な、なに？』



目黒
『…頑張ってるなぁって思ってさ。』





まるで私より年上みたいで悔しくなってくる…



目黒
『とにかく行こ。家の前まで送る。絶対。俺、決めたし。』







このまま言い争っても意味はないか…

諦めて送ってもらおうとした途端に


『え、これ…』




ポタポタ…と落ち始める雨。


目黒
『…これはやばいやつだ』



彼がそう叫ぶと同時に
雨は一気に土砂降りになり

私の左腕を掴んで走り出した。



…私の家とは反対の方向に。

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