恋い焦がれた冬。《深澤

恋冬…（18） ページ18

ー自分 Side


阿部
『最近、深澤と帰ってるみたいで
ちょっと久々だね』



『あ…そうですねっ』



阿部
『ん？なんかあったの？』



『いや、何もないですよ？』


阿部
『…こら、嘘はいけないぞ〜？』





立ち止まって私を見つめる。


『…っ』


阿部
『俺のこと信用できない？』


『そんなことないです…』



阿部
『なら…話してみない？』




方向転換をして

グラウンドに向かい、ベンチに腰かけた。




『…私、正直自分が嫌いなんです。

学校っていう場所が得意じゃなくて
一人が好きなわけでもないけど
どうやって…輪の中に入ればいいのか、わからないし。』



阿部
『うん』



『その…恋愛とか、彼氏とかっていうのも
よくわからないというか。

自分に自信がないから
好きだって言ってもらっても
素直になかなか受け入れられなくて…

…その結果、相手を傷つけてしまうのが辛いというか。』




阿部先輩の顔を見ることもできなくなって

ゆっくり俯く。

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