Marionette《目黒

Story…5 ページ5

目黒
『お腹空いてる？それとも何か飲みたい？』


『……』



目黒
『…喋りたくないか』




近くで改めて彼女の顔を見ると
痩せ細ってしまっていて
目の奥に光がない。




目黒
『…俺が怖い？』


『……』



一瞬だけ視線がこちらへ向いた。




目黒
『…俺は他の奴らとは違う。そこは信じて欲しいんだ。
人の命を軽く見て偉そうにしてる奴らなんか…まじでありえねぇ。』




岩本
『…蓮様はお金にも女にも…勉強にも興味がございません。』


『勉強…も…？』



目黒
『岩本…！！』



岩本
『少なくとも誰かを傷つけるようなお人ではありません。
どうか受け入れてあげてくださいませ』





恥ずかしくて落ち着かない俺とは逆に

彼女は微かに心のドアを開けてくれたような気が
しないでも…




岩本
『着きました。』


目黒
『俺のそばを離れないで。』


『…はい…』




親にはいくらでも誤魔化せる
…というか、母親はお人好しできっとすぐに許してくれる。


目黒
『…問題は父親だな』



岩本
『…でしょうね』



『あの…私…』




目黒
『必ず自由する。もう少しだけ我慢して。』

Story…6→←Story…4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す