・(目黒main) ページ38
目黒side
ふとしたときにAのことが心配で、今何をしているのか、元気にしているのか、考えてしまう
そんなことを考えているとAの笑顔が思い浮かんで、声を聞きたくなった
忙しいかな…と遠慮する気持ちもあったけど、声が聞きたいと思ったらそのことしか考えられなくなる
スマホを取り出して電話をかけると数コール鳴った後に繋がった
目黒「A？今大丈夫？なんか声聞きたくなって」
ストレートに気持ちを伝えてしまって少し照れくささを感じる
目黒「……A？」
「……けて」
目黒「え？」
「……たすけて」
目黒「今どこ」
消えてしまいそうな震えた声で伝えられたSOSに、考えるよりも先に体が動いて家を出る
家にいるというAは起こった出来事を話してくれた
最近外を歩くと視線を感じていたこと
郵便受けに紙を入れられていたこと
その犯人がまだ近くにいるかもしれないこと
彼女は今どれだけ怖い思いをしているんだろうか
電話を繋いだままにして励ますことしかできない
頼むから俺が着くまで何も起こらないでくれ
タクシーでAの家に向かう時間はとても長く感じた
マンションの前に着くと郵便受けの横でうずくまっているAがいた
目黒「A！」
名前を呼ぶと今にも泣き出しそうな顔を上げる
「蓮…くん……」
目黒「もう大丈夫だから。とりあえず俺の家行こう」
無言で頷くAの肩を支えながら再びタクシーに乗り込む
俯きながら肩を震わせるAの手には紙が握られている
どうしてこんなことを…
部屋に入ってソファに座らせても彼女は震えたまま
目黒「もう大丈夫だよ。怖かったね」
優しく抱きしめて頭を撫でると、俺の背中に腕を回してぎゅっと掴んだ
目黒「しばらくはここにいたらいいから。Aの気持ちが落ち着くまで、ここにいて」
「でも…」
目黒「俺がそうして欲しい。心配だから」
「わかった。ありがとう」
目黒「ん、何か家から持ってくるものある？Aの部屋入ってよければ俺とってくるけど」
「やだ……行かないで」
抱きしめる力を弱めて立ち上がろうとすると、今度はAの方から俺の胸に収まってくる
目黒「わかった。側にいるから安心して」
どうして彼女がこんな目に遭わないといけないんだろう
こんな小さい体でどれだけのことに耐えればいいんだろう
Aのことは俺が守る、何があっても。
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mame(プロフ) - keikaさん» keikaさま🌼 うれしいコメントありがとうございます🥲💞これからも更新がんばります✨ (2023年3月29日 18時) (
レス) id: 31de006ddb (このIDを非表示/違反報告)
keika(プロフ) - いつも楽しみにしてます！頑張ってください✨ (2023年3月29日 11時) (レス) @page23 id: bc74563837 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mame | 作成日時：2023年3月8日 7時
