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楽屋で２人っきり、目の前にはノートから目を離すことはないけど明らかに拗ねた様子の阿部さん。私は立っていて阿部さんは座っているので、自動的に見下ろす体制になる。
お、阿部さんはこんなところにつむじがあるんですね…人のつむじ見ることなんてほとんどない(物理)ので、珍しい…えいっ
阿「…なにするんですか」
A「いや、つむじがあったんで、押してみようかと」
阿「なぜ、つむじ…下痢になったらどうするんですか」
A「医学的根拠は示されていないので大丈夫です」
残念だな、医学·生物学は私の方が詳しいようだ！
…なんて言ってる場合ではなく。
A「あのですね、背が低い背が高いとか言う問題ではなく。そもそもこのノートは人に見せるようなものではないんですよ、殴り書きの自己満ノートなんですから」
阿「でも菅さんには見せたじゃないですか」
A「もう阿部さんに見られたんで、1人も2人も一緒だと思ったんですよ。だから別に私は宇治原さんに見られたっていいんですよ」
阿「えっ！？それはだめですよ！」
A「えぇー…」
否定はするけど、どうやら機嫌はよくなったようだ。はーーーめんど…
A「あっ、阿部さん、時間です。行きましょう」
阿「はーい」
ノートを閉じて、立ち上がる。私にノートを渡してくれる…かと思ったら、離してくれない。なぜ…ぐぬぬ…
と思っていたら、急に腰を曲げて目線を合わせられる。
阿「じゃあ俺からお願いです。楠さんのノートは俺だけに見せてください」
A「へ！？！？」
阿「約束ですよ？」
こてん、と首を傾けてじっとわたしを見る目…あざと…
A「わ…かりました…」
阿「よろしい♪」
.
その後はといえば。
阿部さんは残念ながら宇治原さんより順位が１つ下で、だけど揃って落第。
揉めた結果、順位は下ということなのでノートは宇治原さんの手に渡った。
阿「宇治原さん！今！帰るまでだけですよ！」
宇「わかってるてもーうるさいなぁ…おっ、これはいい…」
阿「あっほら、収録終わった！返してください！」
宇「まだ着替えて挨拶するまで帰らんやろ」
阿「もうすぐ帰るんです！」
宇「あと５分だけ…」
阿「宇治原さん！」
だからな？
何度も言うけどな？
それ、私のノートな？
まぁ、言ったところで通じないんで、見守りますよ。
楽しそうでなによりです。
宇「楠ちゃん、次のノートも楽しみにしとんで！」
阿「次はありません！」
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作者名：まめ
| 作成日時：2022年10月22日 14時
