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岩「じゃあ次は俺んちですね」
A「はい…お願いします」
岩「こっちのセリフ笑お願いします」
そしてまた、ゆっくり発車しコンビニから出る。
さっきよりは必死さが減ったかな…余裕ありそう。慣れたんだろうな。これなら安心…と思っていた赤信号。また感じる、視線。
岩「…あの…」
A「はい！」
岩「…そんなに見ないでもらってもいいですか…さすがに恥ずかしいというか…」
A「あっ！はっ！すみません！発車します！！！」
岩「お願いします」
やっぱりなにか付いているのだろうか…ぺたぺた、と顔をさわってみるけど、なにも付いている気配はないし…なんなんだろう…
A「ピアノが弾けそうなきれいな手…」
岩「え？」
A「あっ！すみません！いや！手の形がピアノが弾けそうだなぁ、と！気持ち悪いですね！すみません！」
岩「ふっ…」
A「へっ！？」
岩「はははっ…やっと楠さんから話しかけてくれたと思ったら、手の話…しかも気持ち悪いですね！って…」
A「ああああ…」
岩「だてさんの言う通り、楠さんは面白い人ですね。正解です」
A「え？」
岩「弾けます、ピアノ」
A「おお…」
何を言い出すかと思ったら、手！変な人だ笑
岩「でも楠さんもピアノ弾けるんじゃないですか、合唱部なら」
A「あっ…まぁ最低限は弾けますし、卒業式で校歌を弾いたこともあります。が、手が小さくて…」
岩「卒業式とか凄いじゃないですか」
A「そうなんですけど、手が…１オクターブ届かないので」
岩「えっ、マジ笑」
A「そうなんです」
赤信号になったところだったので、ほら、と手を見せられる。おお、これは…
岩「うわ、マジだ。ちっせぇーー笑」
A「！？」
岩「えっ、これ第一関節より小さい…握り込めるじゃん、ほら」
はた。
と目があった。
その瞬間、青信号。
反らされた目。
真っ赤な耳。
照れてる。
…かわいい。
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作者名：まめ
| 作成日時：2022年10月22日 14時
