その先へ～I'd like to approach～ (ページ12)

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思い出した5年前の出来事～優しい上司とカフェラテ～ページ12

「とりあえず、通常業務が
出来るようにはしたいので、持ち出し用のPCをお借りたいです。
Excel・Wordが入ってれば、何とかなるので。

あと…この事は誰にも言わないで欲しいです…犯人探しなんてしてる時間がもったいないし、どうせなら、仕事で見返してやります。

こんな事しても、無意味だって…やった人に分からせてやります。」

〔ふふっ、良く言った！！よし、何かあったら、またすぐに言うのよ！〕

「ありがとうございます。中里さんに話して良かったです」

〔ねぇ、“中里さん”呼びやめよう！先輩がいいな。天音先輩！ねっ！ダメかな？〕

「いや、さすがに…周りから何か言われそうですし……」

〔Aちゃんより、ちょっと早く入社しただけじゃない、大丈夫よ。それに私、女の子の後輩いないのよ！〕

それ、中里さんの都合じゃないですか～

なんて笑って、最後の方ではすっかり
落ち着きを取り戻せた。

結局、この日から“天音先輩”って呼ぶハメになり(笑)
後で二宮を含め同期からも何事かと質問責めだった。

〔じゃぁ、業務に戻りますかA殿！〕

「その呼び方はやめましょうよ～。あっ、カフェラテありがとうございました。美味しかったです」

〔あぁ～それね、私じゃないんだな～。櫻井からなのよ。後で直接Aちゃんからお礼言いなさい。じゃぁ後でね～〕

あのカフェラテは櫻井さんからだったのか…
もう少しちゃんと味わえばよかったな(笑)

ちゃんと話を聞いて包み込んでくれる天音先輩

さりげなくフォローしてくれる櫻井さん

私は、素敵な上司に恵まれたな。

嫌な事あったけど、人の優しさに触れて、
二人を目標にして頑張ろう！って決めた。