妖物語〈ars KJ∞〉－３－ (ページ16)

今日:20 hit、昨日:6 hit、合計:29,876 hit

隆平・過去・ページ16

～9年前～

隆「おかん見て！ここ高いわぁ！」

母「こら！危ないやん！アホ(怒」

隆「ちぇー」

今日はおかんと森に栗拾いに来た

橋を渡ったあと下を覗いてみた

あかんわぁ

高い！

？「あらやだ！あんたたちも来てたの？」

うわ・・・

近所の意地悪ばばぁや

仲間も居るやん

ば「お宅も大変ねぇ、そんな気味が悪い子供がいて(笑」

くそばばぁがそんなんわかっとるわ

自分が普通ぢゃないのくらいわかっとるわ

母「ふん、隆平はええ子よ！お宅のできの悪い子供よりもずっとかわええ！」

おかん・・・

ば「なっ！このくそ女！！」

母「なんやん！」

ばばぁがおかんに飛びかかった

そのとき・・・

隆「おかん危ない！！」

でも、遅かった

おかんはそのまま崖の下に落ちていった

隆「おかん！！」

ば「は、ははっ！いいきみだわ！！」

こいつ・・・

許さん・・・

怒りが込み上げてくる

こんなくそばばぁ殺したる！！

大地が震え始めた

ば「ひっ！な、なに！？」

隆「お前なんか殺したる！！」

ば「や、やめて！」

一気に飛びかろうとした

やけど、何かにそれを阻止された

隆「離せ！！！」

？「止めろ！こいつを殺してなんになる！母親は帰ってこないぞ！」

隆「うるさい！黙れ！！」

ば「よ、妖怪！！いやぁぁぁー！」

ばばぁは走って逃げてもうた

くそ！！

隆「なにすんねん！」

？「あいつを殺せば、お前はあいつと同類になるんだぞ」

隆「はぁ？」

？「人殺しになる」

隆「！」

なんも言えん

おかん死んでもうた

おとんはおらんし

俺どうすればええ？

こらえていた涙が溢れる

？「俺は九尾だ」

隆「九尾？」

九「君は大地と怪力の力があるね？」

静かに頷いた

九「行くとこはあるの？」

隆「ない」

九「なら、俺の頼み聞いてくれないか？」

隆「？」

九「俺の娘を守ってほしい」

隆「娘？」

九「そうだ、もう一人守ってくれてる子がいるんだけどな？お前と同じ不思議な力を持ってる子だ」

俺と同じ？

やけど、信じてもええんかな？

嘘かも知れんし・・・

九「なぁ、俺を信じてみないか？」

隆「・・・」

九尾の目はまっすぐで・・・

俺は自分の力が人の役に立つなんて思ったこともなかった

気味悪がられていつも邪魔者扱い

やけどこの人は俺の力を必要としてくれとる

信じても・・・

ええよな？・・・

こうして俺はAちゃんと裕と出会った