妖物語〈ars KJ∞〉－３－ (ページ14)

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すばる・過去・ページ14

～10年前～

一週間前俺は櫻井翔助という男に拾われた

優しかった

でも、信じひん

俺は親に捨てられた

どうせあいつだって捨てるに決まっとる

翔「すばるくーん！遊ぼ！」

うっさ・・・

こいつ、いくら無視してもつきまっとてくんねん

ほんま勘弁してくれ

元々人見知りの激しい俺

やから、今日も無視で乗り切る

はずやったのに・・・

翔「僕、すばるくんの力見てみたい！」

は・・・

こいつ、今なんて言った？

俺の力が見たい？

なんも知らんくせにへらへらしおって・・・

必死に怒りをこらえた

翔「見せて！」

プツン

もうアカン・・・

ヒュン

俺は弓矢を出し

思いきり放った

矢は翔の顔ギリギリを通りすぎた

翔は方針状態

す「これが俺の力や！！わかったか！！！(怒」

これでもう付きまとわれることはないやろ・・・

やけど・・・

翔「・・すっごーい」

こいつ・・・

翔「弓矢も使えるの！？凄い！！」

何が凄いねん

こんな力・・・

す「何が凄いねん！こんな力！！！」

俺は怒鳴り散らした

もう止まらん

す「俺のことなんも知らんくせにへらへらしおって！！」

翔「・・・」

す「この力のせいで俺は今までどんな思いで過ごしてきたか、どんな辛かったか・・・お前にわかってたまるか！！」

俺は泣いてた

どんどん溢れてくる

翔「やっと、自分の気持ち言ってくれた・・・」

す「は・・・」

翔「確かに俺はすばるくんの気持ちはわからない、これからもわからないと思う」

ほらな、やっぱり

予想通りや

翔「でも、すばるくんを笑顔にすることはできる」

意味がわからん

翔「今まで辛い思いしてきたんならこれからは思いきり楽しめばいい」

す「そんなん、出来るわけな翔「出来る！！」

す「・・・」

翔「今までのこと忘れるくらい僕がすばるくんを笑顔にしてみせる！！」

そう言って得意げに笑う翔・・・

何ドヤ顔しとんねん(呆

やけど、俺は初めて誰かを信じてもええかなって思った

す「ありがとな・・・・・・翔」

翔「！初めて呼んでくれたね♪」

俺はこの笑顔をずっと見ていたいと思った