41話 葛葉side ページ5
今1番会いたくなかった奴の、声が聞こえた。
自分からあんなことしといてぶっ倒れるとか、俺はお前に合わせる顔がないのに。
心配するAに、ちゃんと言葉になってるのかわからない声を出す。また意識が途切れそうになるのを必死に抑えながら。
頼むから出ていってくれ。なんもしなくていい、ほっといてくれ。
今の俺じゃ誰になにするか分かんないから、Aにすらなにするか分かんねぇから。
『くず?水あったけど、、
…開けるよ?』
そんなAの声と一緒にカーテンの隙間から入ってきたのは、ペットボトルの水と、
Aの華奢な腕、
『く、ず、!』
…は?
俺、なにして、
はっきりとした血の匂いに、意識が戻る。
葛「あー…」
……なんとなく、状況はわかった、けど。
俺がやらかしたのも、わかったけど。
Aの白く華奢な手首からツー、と伝う真っ赤な血に、ゴクッと喉が鳴る。
手首を口元に引き寄せて、ゆっくりと垂れた血を舐めとると、Aの肩がピクッと跳ねた。
そのまま優しく吸い取っていけば、頭の中にかかっていた霧がはれ、体が修復されていく感覚。
もっと、もっと。
もっと、欲しい。
手首を乱暴に引っ張り、Aの体を起こす。
『…っ、』
上気した頬に、潤んだ瞳が苦しそうにこちらを見つめる。
あがっている息、血の匂い。
葛「……………」
あー、やべ、
とまんねえ、
?「葛葉!!!」
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あ - 前編から来ました!!!ずはと夢主の関係だいすきです!更新頑張ってください🔥💪🏻 (1月4日 14時) (レス) id: 001f6adea4 (このIDを非表示/違反報告)
Ohata(プロフ) - はいてぇてぇ(真逆の葛葉さん人外設定!!きゅんです!!!!) (12月31日 17時) (レス) @page2 id: 6c4593a5ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:禁煙 | 作成日時:2023年11月8日 18時