3話 ページ5
二人で一階に降りると、人間ちゃんが私の席に座り、黙々と用意したご飯を食べていた。
『あー!私のご飯!』
葛「腹減ってたのかこいつ」
サーシャが可笑しそうにケラケラと笑う。
人間ちゃんは一瞬チラッとこっちを見たものの、気にとめず食事を再開した。
『もー…』
どうしたものかとサーシャをみると、
葛「いーよ、俺そんな腹減ってないし」
と私を席に座らせ、「食べろ食べろ」なんて言ってくる。
お昼寝に行く前、「晩飯なに?」「腹減ったー!」と私に嬉しそうに言ってたのに。
彼のバレバレな優しい嘘に、思わずくすっ、と笑みがこぼれた。
『ありがとう。でも全部食べきれないかもしれないから、一緒に食べよ?』
葛「しょーがねーなあ、!」
分かりやすく喜んだサーシャに、お皿を持ってきて目の前の料理を半分ずつ乗せていく。
彼が余ってた椅子を私の向かい側に持ってきて座ったので、目の前に皿を置いた。
葛「!
これうまい」
『ほんと?また作ろっかな』
量はいつもの半分だけど、体の内側がぽかぽかと満たされている感じがする。
ああ、幸せだなあ。
ふと人間ちゃんがいなくなったことに気づいたが、あまり気にならなかった。
その夜、2人とも空腹で眠れず、同じタイミングでお腹が鳴ってくすくす笑いあったことにも、あたたかい幸せを感じた。
こんな
?「…」
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←2話
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:禁煙 | 作成日時:2023年5月2日 19時