DOSON (ページ38)

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ヘアメイクが終わってタロヒョンが頼んでくれたドリンクを飲んでいると、楽屋のドアがノックされる

『こんにちは〜…！』

st 「Aーー！！会いたかったーー！」

sc「Aちゃん久しぶりー！」

『えへ、後でメンバーみんなで挨拶するんだけど我慢できずに私だけ先に来ちゃった』

　
それは僕の長い間の心の支えだったA先輩

タロヒョンとソンチャニヒョンに抱きしめられてにこにこしているその姿でさえ眩しく見えた

　

練習室で見たジャージ姿でも綺麗だったけど、ヘアメイクを終えて衣装を纏ったアイドルの姿のA先輩は輝いていた

es「あの、僕ずっとAさんのファンで…」

『ウンソクくんだよね、ありがとう〜』

es「え、名前知ってくださってるんですか…？」

『もちろん！』

ウンソギヒョンはもうA先輩に話しかけて楽しそうに会話を始めている

僕はといえば心臓が破裂しそうに緊張して、ドリンクを片手に突っ立ってることしかできない

しばらくそうしていると、ヒョンたちの向こうの先輩と視線が合う

その瞬間、はっとするような顔をした先輩に期待が隠せなかった

『ウォンビン、くん、』

　

自分の名前がA先輩から発された瞬間に涙が出そうになった

『ウォンビンくん、』

wb「…先輩お久しぶりです、僕のこと、」

『…4、5年前に練習室で話したウォンビンくんだよね、こんなかっこよくなって、』

wb「…っ、僕、先輩のお陰でここまで来れたんです、また会えて本当に嬉しいです、」

『私のお陰じゃなくてウォンビンくんが頑張ったからだよ、デビューおめでとう、
私ウォンビンくんがデビューするって聞いたとき、私が話したあのウォンビンくんだって気づいてすごく嬉しかった、』

そう微笑むA先輩の瞳にも涙が光っていて、ここまで辿り着けて本当に良かったと思った

差し出された手を握り返すと、5年前のあの感触が戻って来る

『2つしか変わらないし、これからは先輩なんて畏まらないで仲良くしてね』

wb「…あの、じゃあAちゃんって呼んでもいいですか、」

『おーその方が嬉しいかも、私もウォンビナって呼んじゃお』

es「えずるい！僕も！」

sc「僕のAちゃんが、！！」

　

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