DOSON (ページ31)

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jn「寒いから宿舎の中で待っててくれたら良かったのに…」

『ヘチャナとかジョンウオッパとジェノが鉢合わせたらドリムの宿舎行くの許してくれると思う？』

jn「…そうだイリチルのヒョン達みんなAに過保護なんだった」

宿舎の玄関先で待っているとロングコートのジェノが走ってくる

寒かったでしょほっぺ赤いよ、とマフラーを私に巻いてくれるジェノこそ吐く息が白い

そのまま手を引かれて久しぶりにドリムの宿舎に向かう

玄関には靴が一足も出ていない

どうやらみんなはご飯を食べに行っているらしい

jn「A、」

リビングに足を踏み入れた瞬間、後ろにいたジェノの腕が腰に回って抱き寄せられた

一気にジェノの香りに包まれて身体の力が抜ける

jn「俺ほんとに1日ずっと気が気じゃなくて、Aが傷ついてたらどうしようって…」

私の肩に顎を乗せてそう呟くジェノはいつもみたいな男らしさはなくて弱々しい

jn「Aが強いのは知ってる
でもやっぱりああいうことがあったら誰でも傷つくし、居ても立っても居られなかった、」

『ごめん心配させて…』

jn「なんでAが謝るんだよー…

…なぁこれどうしたの、」

ジェノの手が、空港で怪我をして病院でガーゼを巻いてもらった右手を辿る

『あー…これは、ちょっと大袈裟なの
折れてもないしヒビもなくてちょっと腫れただけ、』

jn「…怪我してるんじゃん…」

あまりにも悲しそうな声色に振り返ると、動揺して揺れる瞳に捕まる

私よりも辛そうで痛そうで、胸がきゅっと痛んだ

その代わりに、落ち込んでいた心は温かい何かに包まれている感覚がする

　

思わず今にも泣き出しそうな彼の栗色の髪に手を伸ばした

　

『あーん泣かないで、ほんとに大丈夫だよう、』

jn「俺が傍にいたら守れたのかなぁ…」

『ジェノはこうやって私のこと心配して大事にしてくれるじゃん』

jn「俺は危険なときにAを守ってあげられる男でいたいんだよ」

　

真剣な顔をして言うジェノはもう可愛いだけのわんちゃんじゃなくて、すごくかっこいいと純粋に思う

　

『ね、こうやってジェノが会いに来てくれたから私元気だよ』

jn「ん、それなら良かった」

『ねぇ』

jn「なぁに」

『お腹へった』

jn「ご飯食べますか？お姫様」

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