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*sakkun*
「………ふぅ。」
………ついに、この時が来た。
心の準備、とか言っといて
ドキドキが収まんないし
ここ着いて、Aちゃんの声を聞いたら
更に緊張してきて
俺、大丈夫かな…
ちゃんと、言えるかな……
……今から、ちょっと夜景の見えるようなとこに移動して
ちゃんと、目を見て、手を握って、
そんで……
「……Aちゃんのことが、好きだよ。」
そう言うんだ。
完ぺきなプランで、完ぺきに言うんだ。
『告白でもされたぁ?』ってさっきのAちゃんのお友だちさんの声が浮かぶ。
……期待させてる分、ちゃんと言うんだ。
「はぁー。
……あー、どうしよ、ドキドキ止まんねー
あ。」
エントランスから、荷物を抱えて
小走りで現れたAちゃん。
………キュン、とした俺の胸。
うわ、ヤバ、
………ダメだ。すでに、好きだぁって叫びたい。
車から降りて、俺からも近付いていけば
照れたような顔をして、俺に向かって相変わらず小走りで…
………好きだ。
………もう、めっちゃ好きだ。
「……Aちゃん…」
「……さっくん」
もう少しで、手の届く距離ってとこで、
「あ」
Aちゃんが、何かにつまづいて
「危な!」
それを支える為に伸ばした腕。
「……っ、……」
そのまま、Aちゃんが倒れ込んで来たから
気付けばしっかり俺の腕の中。
ブワッと広がる彼女の香りと温もり。
「……あぁ、ダメだぁ…」
「……へ?……あ…」
そのまま、ぎゅぅっと抱きしめて
「好き。」
あぁ、言っちゃった…
「……っ、…」
「めっちゃ好き。
……俺だけの、大事な女の子になって?」
顔も見ないで、しっかり抱きしめたまま
想いのままに、気持ちのままに
紡いだ俺の言葉。
……あぁ、夜景は?目を見つめて…とか思ってたのに……
でも……
そんな格好付けは、やっぱ無理だった……
「……どうしようもないくらい好き……Aちゃん。」
「…っ、…さっくん……」
Aちゃんが、俺の腕の中で、身動ぎ。
少し身体を離せば、
ウルウルとした瞳に俺が写った。
「……好き。Aちゃんのことが、
ずっとずっと好きだった。」
もう一度、今度はちゃんと目を見て、そう言えた。
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HANA*(プロフ) - くろさん» お読み頂きありがとうございます💗キュンキュンご提供出来たようで、こちらも嬉しいです😆✨ (4月1日 9時) (レス) id: d37919878c (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - すごくキュンキュンしました💗すてきなお話ありがとうございます✨ (3月31日 10時) (レス) @page49 id: 117f69f925 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - Snoニャンさん» お読み頂きありがとうございます❤️舘さま担なのですね❤️ご安心ください✨舘さまも後に控えておりますので、楽しみにお待ちいただければと思います❤️ (3月20日 18時) (レス) id: 081984e997 (このIDを非表示/違反報告)
Snoニャン - だて様できますか?だて担なので (3月20日 10時) (レス) id: e63a2206d2 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - りさん» 最後までありがとうございました💗息、してください💗🤣笑 続編 もお楽しみにぃー💗 (3月18日 11時) (レス) id: 081984e997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HANA* | 作成日時:2024年3月9日 11時