3 ページ3
……でも、その時は 一夜限りのつもりだった
きっと、彼もそのつもりなんだろうと思ってた。
『……俺の名前だけ呼んでて？』
そう言われて、
彼に従って、何度も何度も、彼の名前を呼んだ。
『蓮』
これは 魔法？それとも催眠術かなにか？
彼の名前を呼べば、呼ぶ程に
目の前の、蓮が愛しくなって
彼のことしか考えられなくなった。
…………彼の温もりが心地よいとすら思えてた。
何度も愛し合って、疲れて眠ってしまった彼のことが
どうしようもなく、愛しくて、
呼びたくなってた。彼の名前。
だから、眠る彼の名前を呼んだ。
「蓮」って。
しっかり眠ってたはずだから、
たぶん、寝惚けてたんだと思う。
寝惚けてたのに…
目も、開いてないのに……
ふにゃりと笑って
「A」って私の名前を呼んでくれた。
「……、……」
絶対に、この時。
私が、蓮に恋をしてしまったのは 。
ダメだと分かってた。
そんなつもり、なかったのに…
そう自分に言い訳をしながら
自分の連絡先を残した。
ズルい私は すべてを蓮に委ねた。
……一夜限りにするのか、そうじゃないのか。
『おはよう。蓮です。
遅刻したから、これから怒られに行ってきます。』
そのメッセージに気付いたのは 休憩中だった
「……なに、笑ってんの？バカじゃないの？」
休憩室の鏡に映る、自分の、にやけた顔に嫌気が指した。
一夜限りにしなければいけなかったことは
わかっていたのに……
すごく、嬉しかった。
そして、そんな返信が届くことも心のどこかでわかってた。
彼の何を知っているわけでもないのに、
蓮が私のことを一夜限りと思っていなかったこと、
なんとなく、わかってた。
………だからこそ、一夜限りにしないといけなかったのに……
本当に、私は最低な女だ。
最低な私は すべてを分かっていながら
彼の手を、離さなかった。
最初から、悪いのは 全部私 。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 578人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HANA*(プロフ) - kさん» 最後までありがとうございました🖤ドキドキワクワクをご提供出来て良かったです🖤 次回も💗storyで、ドキドキワクワクして貰えるよう頑張ります💗次回もお楽しみに💗 (3月3日 8時) (
レス) id: 081984e997 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - りこさん» 最後までありがとうございました🖤めめには、やっぱめめ道を突き進んで欲しくて🤣笑 💚坦さんにも楽しんで貰える作品が描けてよかったです💚 お次はぜひ、💗くんに落とされ掛かってください💗😁 (3月3日 8時) (レス) id: 081984e997 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - りさん» 最後までありがとうございました🖤水を滴らせたかったんですよねぇ、めめ🤣私の願望に口角上がってくださっててよかったです！🤣 また💗のお話でお会い致しましょう💗 (3月3日 8時) (レス) id: 081984e997 (このIDを非表示/違反報告)
HANA*(プロフ) - こじまるさん» 最後までありがとうございました🖤暖くんの恋は成就しなかったけど、いつか誰かと幸せになってくれる未来がきっとある!!🤣笑 また次の作品でお会い致しましょう💗 (3月3日 8時) (レス) id: 081984e997 (このIDを非表示/違反報告)
k(プロフ) - 毎回の更新をドキドキワクワクしながら、読ませていただきましたー！ハッピーエンド良かった（т-т）甘々の続編も読みたいです！！！ (3月2日 21時) (レス) @page48 id: 0c8f546268 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HANA*
| 作成日時：2024年2月24日 16時
