続 Julietta ＊koji＊

26＊koji＊ ページ26

時計を見ては、ため息をついた。




あぁ、いつもやったらこの時間、



『お昼なに食べたん？』



『パスタ食べたよー』とかってやり取りして。




Aが、食べたランチの写真だけが送られてきたり


そこに、ちょっとだけ手が写ってて、



ニヤニヤしてもーて




ふっかさんに、"キモ"とか言われたり。






仕事終わる時間に合わせて、




『おつかれさーん』って送って




『康二もお疲れ様🧡』ってたまにハート付きで




また、ニヤニヤして



照兄に、笑われたり。





今日は、なーんもせんから



なーんも、来ん。





………そんで、気付いてもーた。




あれ？



いつも、俺だけやったんちゃう？って。





俺から送って、それに返ってきてニヤニヤして




また、俺から送って……





………俺んこと、めっちゃ好きや思てたん、やっぱ勘違いやった？





俺が、ヤキモチで言うたこと、



あながち、間違ってへんかった？もしかして…





なんも、言うてこんのは、



ほんまに、寂しないから？




………アカン。




どんどん、負のループに陥ってる。




「あ"ぁ"ーーー！！……あ」




頭ぐちゃぐちゃにして、



メイクさんにめっちゃ睨まれた。





「……すんません……」




……………




……………





「来た！！！来てた！！！」




帰り支度中の舘さんのうしろ姿に抱きついたったら



「……なに、もー。」



と、まためっちゃ迷惑そうに振り返った舘さんの顔の前に掲げた俺のスマホ。





【不在着信 A】




Aごめんね。康二。

大好きだよ。





「あぁ、よかったじゃない。」




「せやねん！

よかったぁー。ほんまに、よかったー。」




抱きしめた俺のスマホ。




「これで、平和な日常に戻れるね。」




「………んや。」




「え？」




「……俺、気づいてもーてん。」




「……なにに？」




「いつも、俺からメッセージ送ってたってことに。」




「……で？」




「Aからも、送ってきて欲しいねん。」




「……そう言えばいいじゃないの。」




「……面倒くさい男と、思われたないし。」




「いや、既に面倒くさいからね。」




「せやから、敢えてこれには、返事せん！」




「何言ってんの？拗れるってー。

バカじゃないの？」




呆れた顔の舘さんを横目に



もっと、Aからの"好き"、感じたいねん。

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