続 Julietta ＊koji＊

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「〜♪」




鳴り止まない、着信音。





画面は見なくても相手はわかる。





………だけど……





『俺がグイグイいったから、ホンマは好きでもないのに、流されて、つきおうとるん？』




「……はぁ。」




………わかってるの。




康二の、ヤキモチでとんでもないとこまで話が飛んでったって。




だけど、私だって菊池くんにただ流されてるだけじゃない。




ちゃんと断ってる。




断ってるけど、全然引いてくれないってだけで。




私は、康二が好き。



それは、なんにも揺るがないのに。



それどころか、さっきときめいて、めちゃくちゃ、惚れ直したのに……



kojiごめん。話しよ?
電話出て?




絶対、焦ってる。



たぶん、半泣き。



いや、もしかしたら大泣きしてるかもしれない。




それも、わかってる。




わかってるけど……





【着信 koji】




【拒否】



指が勝手にそっちをタップ。






………これ、拗らせるやつだ。




それもわかるのに……




素直になれない。



kojiお願いやから、出てよ!

連絡ちょーだい!






ポンポン、流れてくる康二からのメッセージ。



koji家?



kojiもう帰ってる?




koji話そや。




koji今から行くから。




kojiごめんて。




kojiただのヤキモチやん。



kojiそんな、怒らんでよ。




koji既読無視やめて。





【着信 koji】





……わかってる。



わかってるけど……




私だって、ただの人間だ。



全然大人でもなければ、



良くできた人間でもない。





Aごめん。ちょっと頭冷やしたい。





……私が、菊池くんのことで、悩んでたこと康二だって知ってるのに…



私が、康二のことが大好きなことだって、誰よりもわかってるはずなのに…




………もっと、包み込んでくれてもよかったじゃない。



……責めるようなこと、言わなくたっていいじゃない。





……康二の、バカ。

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