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お茶を一気に流し込み、顔をつたい落ちる汗を拭う。


勝利の興奮で心拍が上がっているのを感じる。



途中トップと差をつけられてひやひやしたけど、翔太くんの活躍で1位を取ることができた。







渡「ラウ、お疲れ」
ラ「翔太くん、かっこよかったよ!」


翔太くんはまたすぐ後の競技にも出るみたいで、そのまま準備をしに行ってしまった。







まだ冷めない興奮を共有したくて、急ぎ足で保健室のテントに戻る。



佐久間くん、見ててくれたかな。
すごいじゃんって飛びついてきてくれる佐久間くんを想像したら、自然と頬がゆるんでしまう。









だけど、佐久間くんが座ってたはずのベンチソファにその姿はなくて。


不思議に思いながら辺りを見回すけど、テントの下にはいないらしい。





お手洗いに行ってるだけかもしれないけど、俺一人でここにいてもつまらないから、探しに行こうとテントを出る。







あてもないし、とりあえず高1のベンチに向かっていた途中だった。









ラ「佐久間くん!」


壁に背中をもたれるようにして、体育座りした脚に顔を埋めてる佐久間くん。



こんなところにいたんだ。






ラ「佐久間くん、探したよ」


声をかけながら隣に座ったけど、佐久間くんは顔を上げなくて。
よく見れば、強い日差しが照りつけているのに日除けの上着も着ていない。







ラ「……佐久間くん? 大丈夫?」







俺の声が聞こえてないみたいに、少しも動かない佐久間くんに異変を感じる。


そばには水筒が倒れていて、なんだかすごく嫌な予感がした。









ラ「佐久間くん、しんどい? ふっか先生呼んでくる?」





きゅっと丸まった背中をとんとんと叩いて、その顔をのぞき込む。



わずかに佐久間くんの首がうなずいて、反応があったことに安心したのもつかの間。

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九花(プロフ) - 多胡春那さん» コメントありがとうございます。次のお話につなげられそうなので、少し考えてみますね! (2021年5月26日 21時) (レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
多胡春那(プロフ) - 過去の2人が出会った時を思い出してるとこでもう少し先も知りたいです! (2021年5月21日 0時) (レス) id: a4579094f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:九花 | 作成日時:2021年5月20日 22時

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