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深「今日は長いからさ。あとでしんどくなっちゃったら悔しいじゃん?
休めるときは休んで、無理しないで楽しめるようにしようよ」
つまり、おれは保健室で休み休み過ごすってこと?
心配してくれるのはうれしいけど、ちゃんと水も飲んでるから大丈夫。
今日は体調も万全だし、なんの問題もないんだから。
おれの不満げな顔に気づいたふっか先生が、困ったように眉を下げる。
深「この日差し見てみ? ここ涼しいし、ゆっくりしていいから」
そう言ってくれるのはうれしいんだよ。
だけど、おれだけ甘えるわけにはいかないもん。
だって他のみんなは向こうのベンチに座ってるのに、おれだけこっちなんてズルいじゃん。
佐「だいじょーぶ、ありがと」
断ろうとしたけど、ふっか先生にきゅっと手首を掴まれた。
深「お願い、心配だからさ」
佐「……ちゃんと水分補給するから」
ふっか先生、指はすらっと細いのに握力は妙に強くて。
少しあがいてみたけど、先生の手は離れない。
深「じゃあ、先生命令。ここにいてください」
ね、と念を押されてしまえば、もう断ることはできなかった。
ふっか先生がこんなに譲らないことってめずらしくて、おれはしぶしぶうなずく。
佐「でも、ふっか先生忙しいんじゃ」
深「まぁ、優秀な保健委員もいるし」
ちらっとラウの方を見たふっか先生が笑顔を浮かべる。
深「一応俺が手ぇ離せないときのために、そこのクーラーボックスにスポドリ入れとくから。
水筒なくなったら自由に飲んで」
お礼を言えば、ふっか先生は満足げにうなずいた。
深「そろそろ競技始まるんじゃない?」
日光に照らされたグラウンドをのぞいて、ふっか先生がおれらを振り返る。
渡「えー、でも外暑いし。出番までここいるわ」
深「はいはい。特別だからな」
どさっとおれの隣に翔太が座って、反対の隣にはラウが腰を下ろした。
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九花(プロフ) - 多胡春那さん» コメントありがとうございます。次のお話につなげられそうなので、少し考えてみますね! (2021年5月26日 21時) (レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
多胡春那(プロフ) - 過去の2人が出会った時を思い出してるとこでもう少し先も知りたいです! (2021年5月21日 0時) (レス) id: a4579094f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九花 | 作成日時:2021年5月20日 22時