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▶ side: fk

深「よいしょっと。気持ち悪いとかない?」


脱力気味の身体を抱き起こし、ソファの前にしゃがんで佐久間の顔をのぞき込む。

少し頬が赤くて、目もとろんとしてうつろになっている。



小さく佐久間がうなずいたのを確認して、冷蔵庫から出してあったペットボトルの蓋をぱきっと開けた。






深「飲めそう? スポーツドリンク。……ちょっと頑張ろうか」


こぼさないようにマグカップの半分くらいまで注いで、そっと佐久間に手渡す。




ラウールの話ではちゃんと飲んでいたみたいだけど、それでも身体には足りなかったんだろうな。







ゆっくりとコップを口に運ぶ佐久間を見守りつつ、ベッドを整える。

少し休んで回復するようなら、授業にも戻れるはず。


とはいえまだ退院して2週間だから、あんまり無理はしてほしくないんだけどね。







深「飲めた? じゃあもう1杯」
佐「も、だいじょぉぶ」

深「大丈夫じゃないから。あとこれだけ、ね?」





これからはもっと暑い日が続くだろうし、何かしら対策を考えないとだな。









深「しばらく休もっか。移動しような」



ゆっくりと立ち上がる佐久間に肩を貸し、ベッドに連れて行く。

ぐっと体重がかかるあたり、やっぱりしんどいんだろう。






深「カーテン閉めとく? 落ち着かないでしょ」


ブランケットを身体にかけてやり、ベッドの周りを囲むカーテンに手を伸ばす。



佐「まって、……さみし、から、……やだ、」
深「寂しいね、分かった」





まぁ、俺としても佐久間の様子が分かっていた方が安心だし。




深「コップ置いとくから、飲めそうならできるだけ飲んでね」






自分のデスクに戻り、スリープモードに入ったパソコンのマウスを軽く動かす。


ちらっとベッドに目線を投げれば、佐久間はすでに眠りに落ちていた。

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九花(プロフ) - 多胡春那さん» コメントありがとうございます。次のお話につなげられそうなので、少し考えてみますね! (2021年5月26日 21時) (レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
多胡春那(プロフ) - 過去の2人が出会った時を思い出してるとこでもう少し先も知りたいです! (2021年5月21日 0時) (レス) id: a4579094f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:九花 | 作成日時:2021年5月20日 22時

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