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▶ side: mm
佐「めめは、悪くないの。おれが、わる、くて……っ」
佐久間くんの少しずつ顔がうつむいていくのと同時に、声が泣いてしまいそうに震えるのがいたたまれない。
佐「おれが勝手に勘違いしてさ、ほんと、バカみたいだよね……？
ごめんね、もうあきらめるから、」
佐久間くんの、自分で自分を傷つけるみたいな言葉、そんなの聞きたくない。
夏休みのあの日、逃げられてしまったことを思い出して。
握ったままだった佐久間くんの腕を強く掴み直す。
目「どういうこと？ ねぇ、佐久間くん、」
佐久間くんが何で自虐的な言葉を吐くのか、俺には分からなかった。
問いただそうと口から出た声は、佐久間くんの言葉に遮られる。
佐「お願い、……だから、せめて友だちでいて」
友だちでいて。友だちでいて。
佐久間くんの声がリフレインする。
いつから、俺らの関係はこんなにも歪んでしまった？
本当の友だちなら、わざわざ「友だちでいて」なんてお願いするはずない。
俺の無言をどう受け取ったのか、顔を上げた佐久間くんの顔には痛々しい笑顔が浮かんでいた。
佐「……っごめんね、おれが避けてるくせにこんなこと言う資格ないね」
もう、どんな言葉を掛けたらいいのか分からなかった。
俺が佐久間くんを酷く傷つけてしまったことは間違いないのに。
阿「……佐久間、こっちおいで」
さっきまでずっと黙っていた阿部ちゃんが、こわばった声を上げる。
佐久間くんの腕を掴んでいた俺の手は、阿部ちゃんによってやんわりと引き剥がされて。
小柄な体躯は、阿部ちゃんの胸に抱き寄せられる。
阿「……なんでこんなにこじれるかなぁ」
あきれたようにつぶやかれた内容は、口の動きだけでは読み取れない。
阿「目黒、ラウールと文化祭回る約束してるんでしょ。目黒のこと探してるんじゃない？」
それは、明らかな拒絶だった。
これ以上ここにいてほしくないという意志が、隠されることなく現れていた。
ふっと阿部ちゃんの表情が柔らかくなる。
阿「目黒は難しいこと考えすぎ。もっと単純でいいんだよ」
その言葉の真意を読みとるには、あまりに脳内がぐちゃぐちゃだった。
阿「ほら、行ってきな」
うつむいた佐久間くんを腕の中に包んだまま、阿部ちゃんが俺をうながす。
これ以上ここにいることなどできない。
冷え切った心を抱えたまま、人が増えてきた廊下に出た。
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九花(プロフ) - ハチさん» ハチさん、お久しぶりです！ さっそく読んでくださってありがとうございます。佐久間くんはほんとにフワフワしているので、めめくんはもう絶対に佐久間くんを一人にしませんね……笑 (2021年9月24日 23時) (
レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
九花(プロフ) - 律さん» 律さんお久しぶりです、ありがとうございます！ 彼らはたぶん、ずっとあんな感じでわちゃわちゃしてますね、笑 めめさくにはかわいいが詰まってますもんね……！ (2021年9月24日 23時) (レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
九花(プロフ) - さやかさん» 読んでくださってありがとうございます！ きゅんきゅんしていただけてうれしいです＾＾ またいつか、思いついたときに書くかもしれません……！ (2021年9月24日 23時) (レス) id: 0cc2e8f816 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ(プロフ) - 続編という名の短編その後をありがとうございます!mmskにいつメンとのワチャワチャ感、sk姫を守るmm様、末永くお幸せにという感じでした。今後も更新楽しみに待機してます! (2021年9月19日 23時) (レス) id: 9e54988928 (このIDを非表示/違反報告)
律(プロフ) - 皆で夏祭り！！読みました！！mmskだけでなく2人を取り巻くイツメンとのワチャワチャも見れて一度で二度も三度もおいしい！！って言いながら読みました可愛いがすぎます！！またこうやって子の世界線のmmskが見れて幸せですありがとうございます。 (2021年9月19日 20時) (レス) id: 0f04c0b152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九花
| 作成日時：2021年3月21日 20時
