切り込み隊長、体調不良であります！ ［後編］

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深「チーム対抗！借り物競走〜！」
佐「おれが借り物王だ！！」





いつも通りのふっかのかけ声から始まった、2日目の収録。


公園の広場で9人横並びのオープニング撮影だ。






心配していたラウも、康二と照に脇を固められてるから安心。




おれのことを言っていたら遠慮して平気なふりをしていたんだろうな、なんて考えたら、やっぱりこの選択は間違ってなかったんだと思える。








深「じゃーさっそく、チーム分けをグーとパーで決めていきましょうか」






わらわらと中心に集まるとき、さっと近づいてきたあべちゃんに耳元でささやかれた。




阿「パー、出して」


はっと目を見開いてあべちゃんを見るけど、本人はなんでもないような顔をしてる。





岩「グっとパーで分かれましょ」






あべちゃんに言われた通りにパーを出す。



そっと横を見ればあべちゃんもパーを出していて、思わずぎゅっと唇を噛みしめた。







あべちゃんは優しすぎる。



確実におれとあべちゃんが同じチームになるようにして、おれを支えてくれようとしてるんだ。







なんでおれのために、こんなにまでしてくれるんだろう。









そのあとの2回もパーを出し続けて、あべちゃんと同じチームになった。

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